探蝶逍遥記

奄美大島遠征記(7)10月12日前半戦

 いよいよ遠征の最終日。普段の行いが良いのでしょうか?この日も快晴の空模様。アカボシゴマダラは一通り撮影できたので、普通種をメインに候補地の探索です。遠征前から行きたかったある林道に車を進めます。1時間車を飛ばして林道入り口に着くと、無情にも「土砂崩れで通行止」の表示が・・・。まぁ、自然災害に腹を立てても仕方ありません。すごすごと引き下がります。途中、車道からこんな光景を見ました。                                                                             ++横位置画像はクリックで拡大されます++
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D90-85VR、ISO=200、F7.1-1/250、-0.7EV、撮影時刻:7時50分

 これ、何だと思います?実はある小山の斜面一面に生えているソテツ群落です。奄美の海岸線をドライブしていると、そこいらじゅうに自生のソテツを見かけますが、ここは目を疑う程の生息密度でした。名付けて「クマソのサンクチュアリー」。恐らく蠅が飛ぶようにクマソが舞っていることでしょう(笑)  この斜面を後にして、2日目、雨中の探索でみつけたランタナ群落の前に陣取りました。管理人は「困った時のランタナ頼み」なる個人的な格言を作り、時々思い出すことにしています。東南アジア各地にも外来種のランタナが沢山咲いております。低地産の種類をターゲットにしてウロチョロし、あまり成果が出ない時、ランタナの前で待ち受けていると、多くの蝶が訪れて目的種をゲットできることが多いからです。この格言通り、朝一番の吸蜜タイム(8時半~)に多くの蝶が訪れ、撮影を楽しむことができました。最初はナガサキアゲハの♀。
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D7K-34、ISO=500、F8-1/1250、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時44分

 この個体も残念ながら羽化不全付スレ品でした(^^; 続いてリュウキュウアサギマダラ。
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D7K-34、ISO=500、F9-1/1250、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時46分

 確信は持てないけれど、♀のようです。お次は個体数の多かったウスキシロチョウ♂。
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D7K-34、ISO=500、F10-1/1250、-0.7EV、撮影時刻:8時51分

 光の回りが狙い通りの仕上がりになりましたので、少し大きめの画像でのご紹介です。ウスキシロはpale blue(薄青色)を呈する独特なレモン色のシロチョウですね。そのブルーが淡く逆光に輝く光景にウットリします。続いてやや高い梢にやって来たのはオキナワカラスアゲハ(奄美亜種:Papilio okinawensis amamiensis)♀
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D7K-34、ISO=500、F4-1/4000、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時53分

 オキナワカラスは秘かに狙っていたアゲハですけど、3日目にハイビスカスの回りを飛び回る♂を目撃したのみで撮影には至らず。。。。何故か飛翔高度が高くて、この時も低いランタナで吸蜜してくれず、ガッカリさせられました。ブンブン羽音を立ててやって来たのはホウジャクの仲間。
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D7K-34、ISO=500、F8-1/2000、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:9時03分

 ホウジャクの同定能力はサッパリの管理人です。どなたかご教示下さい(普通種のホシホウジャクに見えますが・・・→yoda-1さんより「クロホウジャク」とのご教示がありました。)。ランタナ群落の近くの畑にひょいと出現したのはピカピカのウラナミシロチョウ♀でした。
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D7K-34、ISO=200、F10-1/2500、-0.7EV、撮影時刻:9時12分

 強烈な陽光で裏面の諧調が飛び気味で苦労させられます。この個体はランタナに飛来する気配が全く無く、これまたガッカリ。ナガサキ♀が登場したあたりから、1頭のベニモンアゲハが飛び始めました。しかし、この個体、なかなか吸蜜せずにウマノスズクサ食いアゲハの特徴であるパタパタと飛行するばかり。仕方なく飛翔を狙いました。
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D7K-34、ISO=400、F5.6-1/4000、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:9時24分

 飛んでいる個体がベニモンではなく、キシタならもっと絵になるんだけど・・・とあらぬ妄想に耽る管理人。そのうちようやく想いが通じて吸蜜してくれました!
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D7K-34、ISO=400、F4-1/4000、-0.7EV、撮影時刻:9時25分

 ベニモンの吸蜜画像って簡単そうでなかなか奥が深いです。ビシッと決まった絵が撮れないもんです。9時30分を過ぎると流石にアゲハ類の姿も消え、朝の吸蜜タイムが終了したようです。これを潮時に管理人も別ポイントに移動しました。<もうちょっと続く>
by fanseab | 2011-10-27 22:45 | | Comments(6)
Commented by yoda-1 at 2011-10-28 12:35
オキナワカラスアゲハ、惜しかったですね。
でも他のパピリオ属はバッチリです。
これだけランタナがあると、ホリイコシジミがやってくる日も近いような気がしてきました。
腹部脇も模様はホシホウジャクに見えますが、翅裏の模様からすると、クロホウジャクの方でしょうか。
Commented by nomusan at 2011-10-28 20:02 x
奄美でベニモンアゲハですかぁ!
私が最後に行った1997年では考えられない蝶ですが・・・
もう普通に見れるのでしょうか?
う~む・・・。
Commented by fanseab at 2011-10-28 21:48 x
yoda-1さん、オキナワカラスは明らかに挙動がナガサキとは異なっていて、もう少し生態の知識がないと上手く写せないと思いました。ホリイコシジミの件、ご想像の通り、小生も真剣に目をこらしておりましたが、坊主でした。ただランタナ群落はそこらじゅうにある訳でなく、継続発生は厳しいかもしれません。ホウジャクの件、有難うございました。早速修正を入れました。ホウジャク同定には表翅を写し込むことの大事さを教えられました。
Commented by fanseab at 2011-10-28 22:01 x
nomusan、某図鑑によりますと、ベニモンの奄美への侵入は2001年、奄美本島全域への分布拡大は2003年頃とされています。貴殿が行かれた1997年頃は確かに迷蝶レベルだったのかもしれませんね。ただ、今回の遠征で目撃・撮影したのはこの日だけでした。ジャコウも一回限りの目撃で、ウマノスズクサの分布もそれなりに局所的なように思います。
Commented by naoggio at 2011-10-30 07:26 x
ソテツの群落、すごいですねえ。美しい写真です。
ウスキシロチョウやウラナミシロチョウ、いい撮影チャンスに恵まれましたね。羨ましいです。
ベニモンは私も泣かされた事がありますが撮影し易そうで案外難しいですね。止まってくれません。

Commented by fanseab at 2011-10-30 23:55 x
naoggioさん、ソテツ群落凄いでしょ!小生もこの光景を見た時は唖然として、思わず写真を撮りました。
ウスキシロは常に飛翔していてボロ個体が多く、新鮮な完品を探すのに苦労しました。ウラナミシロは遠目にウスキシロと区別がつかないことも多くてこれまた苦労しました。ベニモンは個体数が少ないので、これが精一杯でしたね。
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