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探蝶逍遥記

キタテハの求愛飛翔(9月19日)

 コムラサキの飛翔を撮影中、コムラサキに追尾されるタテハが2種おりました。キタテハとヒメアカタテハです。飛行中は3種の判別がつき難いのですが、大小関係から一番デカいのがコムラサキであることが理解できるようになります。ややこしいのは、3種間の追尾飛翔に加え、キタテハないしは、ヒメアカ同士の追尾が混在していて、コムラサキ単独の飛翔を撮影する際のノイズになりました。そんな中、撮影画像をチェックするとキタテハの求愛飛翔を確認できましたので、ご紹介しときましょう。                                                                                     ++横位置画像はクリックで拡大されます++
キタテハの求愛飛翔(9月19日)_f0090680_2147245.jpg
D7K-34(トリミング)、ISO=640、F4-1/4000、-0.7EV、撮影時刻:15時46分

 右側が♀。両者共に未だ夏型ですね。お次は柳の茂みに逃げ込む♀を追跡する♂。
キタテハの求愛飛翔(9月19日)_f0090680_21473860.jpg
D7K-34(トリミング)、ISO=640、F4-1/4000、-0.7EV、撮影時刻:15時54分
キタテハの求愛飛翔(9月19日)_f0090680_21474743.jpg
D7K-34(トリミング)、ISO=640、F4-1/4000、-0.7EV、撮影時刻:15時54分

 2枚目では、翅を目一杯拡げた個体の腹部形状、および腹部と翅の面積比から♀であることがよく理解できます。最後は♂と♀両方を追尾する欲張りな♂。
キタテハの求愛飛翔(9月19日)_f0090680_21475670.jpg
D7K-34(トリミング)、ISO=640、F4-1/4000、-0.7EV、撮影時刻:15時55分

 恐らく♀(一番下の個体)を追尾していた♂(下から2番目)がライバルの♂(一番上)を発見したため、慌てて追撃目標を♂に切り替えたシーンだと思います。面白いのは追跡された♂のみ秋型になっていること。このポイントはヤナギの西側にカナムグラ畑が広がっているためキタテハの占有行動も激しく、更に夕方になるとヒメアカタテハもテリ張りに加わるため、とても賑やかな空間になっておりました。飛翔スピードをこの3種で比較すると、圧倒的にヒメアカが速かったですね。
by fanseab | 2011-10-01 21:51 | | Comments(4)
Commented by naoggio at 2011-10-02 20:50 x
見事なカメラワークにため息です。
特に最後の写真は面白いですね。色々な要素が絡み合っていて意味深い傑作だと思います。
そう言えばヒメアカタテハの飛翔力は並大抵ではないですね。時々テレポートしたのではないかと思うくらい素早く動く事があります。
Commented by fanseab at 2011-10-02 22:38 x
naoggioさん、地味な話題にコメント頂き有難うございます。300mmで捉える飛翔対象は肉眼で時として判別しかねる状況があって、撮影後に意外と面白い絵があったりして、秘かな楽しみがあります。撮影時は夕刻で、ヒメアカタテハ♂のテリ活動が夕方に活発になることを初めて知りました。
Commented by konty33 at 2011-10-03 12:55
コムラサキもそうですがキタテハまで飛翔でこんなに綺麗に撮れて流石としか言いようがありません。
キタテハにとってとても良い環境のように感じました。
テリ張りや追尾の生態をとてもよく表現できており、良い写真を見せて頂きました。
Commented by fanseab at 2011-10-03 22:18 x
kontyさん、普通キタテハの求愛は広角で撮りますが、この時は遠目からのショットで、直ぐにコムラサキとの判別がつかず、バシャバシャ撮っておりました。コムラサキ狙いの副産物みたいな画像です。面白いことにキタテハも一時期激減したのですが、多摩川の支流を絶つ改修工事をした後、乾燥化が進み、カナムグラが繁茂してキタテハの個体数も元通り復活した経緯があります。
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