探蝶逍遥記

蕎麦の花に集う蝶(9月16日)

 お盆過ぎに引き続き、探索目的で長野県北部に日帰り遠征しました。メインの目的はこんな環境を探ること。                                                                                      ++横位置画像はクリックで拡大されます++
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GXR@5.1mm、ISO=100、F9.1-1/350、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:14時18分

 蝶屋の読者の方なら、「あぁ、あの蝶か~」とご賢察されたことと思います。丁度水田では稲穂が黄金色に染まり、随所で稲刈りが行われていました。稲穂同様、その食草の穂も垂れたこんな光景も目にいたしました。
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D5K-85VR、ISO=200、F4-1/800、-0.7EV、撮影時刻:14時44分

 で、目的の蝶はいたかって? まぁ、結論を出すのはここでは止めておきましょう。来年夏の楽しみに取っておくということで・・・(^^)

 さて、標高の高い山間の畑地では、稲作と共に蕎麦が植えられておりました。これ信州の代表的な光景でしょう。その蕎麦の花には休眠明けのヒョウモン他、沢山の昆虫が吸蜜に訪れておりましたので、訪問メンバーをご紹介することにします。先ずはヒメアカタテハ。
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D7K-34、ISO=200、F8-1/1000、-0.7EV、撮影時刻:9時47分

 白一色の蕎麦畑にこの橙色は鮮烈な印象を残します。このタテハが目立ち始めると秋を実感しますね。管理人はタテハチョウ亜科の中では本種の縁毛が最も綺麗だと思っておりまして、ヒメアカを撮る時はいつも縁毛が引き立つアングルで狙ってしまいます。
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D7K-34、ISO=200、F7.1-1/1000、-0.7EV、撮影時刻:9時48分

 続いてキタテハ♀。
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D7K-34、ISO=200、F6.3-1/1000、-0.7EV、撮影時刻:10時03分

 翅はもうすっかり秋の装いになっておりました。さて、蕎麦の花に訪れるメインゲストはやはりヒョウモン類でした。特にミドリヒョウモン♀が目立っていました。
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D5K-34、ISO=500、F7.1-1/2500、-0.7EV、撮影時刻:9時43分

 ♂の姿は殆どなく、彼らに追いかけられることもないので、余裕で吸蜜していたように思います。ミドリを撮っていると、急に異質なヒョウモンが出現。管理人お気に入りのオオウラギンスジの♀でした。
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D7K-34、ISO=200、F7.1-1/1000、-0.7EV、撮影時刻:10時08分

 夏眠明けのこの時期、褪色は仕方ないですが、大きな破損がなくてなりよりでした。また、どうしても思い入れから、ミドリよりはシャッターを押す回数が増えたのは仕方ないことでした。ミドリさん、ゴメン、僻まないでね!オオウラギンスジは迫力があるので、必ず正面画像も撮ることにしています。
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D7K-34、ISO=200、F10-1/1000、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時10分

 大きな図体の割にとぼけた感じの偽瞳孔も素敵です。ミドリ♀もオオウラギンスジ♀も発生初期は活動領域が林縁近傍に留まるのに対し、夏眠明け個体では畑のど真ん中に進出する等、活動パターンが大きく異なるのは大変興味深いことです。

 ヒメアカタテハ同様、この時期急に個体数が増加するのが、イチモンジセセリ。
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D7K-34、ISO=200、F9-1/1000、-0.7EV、撮影時刻:9時40分

 蕎麦の花とのツーショットだと、駄蝶扱いのイチモンジが格調高く見えるのは何故でしょうね? また、この日、蕎麦畑で想定外の出会いだったのが、アオバセセリ。
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D7K-34(トリミング)、ISO=200、F5-1/2500、-0.7EV、撮影時刻:9時36分

 大分スレていますが、やはり迫力があります。腹部形状から♂でしょうね。実は管理人、アオバは今シーズン初撮影だったのです。その意味ではボロ品でも興奮して撮影しました。
 また、蕎麦畑の周囲をキアゲハやモンキチョウも沢山飛んでおりましたが、彼らは何故か蕎麦の花から吸蜜をしておりませんでした。蕎麦を好むのは蝶達だけではありません。管理人も大の蕎麦好きです。通常の遠征では、ランチはコンビニのお握りで質素に済ますのですけど、信州にやってきた時は時間の許す限り蕎麦を食することにしております。で、この日はシンプルな「もり」。
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GXR@5.1mm、ISO=100、F9.1-1/20、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:12時03分

 画面右上の小皿は付き出しに出された蕎麦団子とお漬物。食後のデザートで供された茹でトウモロコシも含め大変美味しかったですよ。美味しいお蕎麦を頂いて、午後の探索に活力が出たことは言うまでもありません。9月半ばともなれば、信州の高原は流石に涼しく、秋空の下、ノンビリとした探索を楽しむことができました。
by fanseab | 2011-09-20 00:17 | | Comments(18)
Commented by naoggio at 2011-09-20 13:18 x
文面から察するに、どうやらヒットされたようですね。
おめでとうございます(気が早いですか?)。
ヒメアカタテハきれいですね。ピントも素晴らしいです。
お蕎麦、美味しそうです。蕎麦を好むのは・・・という粋な文章もナイスです。
あ、レスにヒットしたかどうかは書かないで下さいね。
来年の楽しみにとっておきたいので。
Commented by MatsuHimeji at 2011-09-20 13:41
アオバセセリ、凛として風格が感じられます。イチモンジセセリやヒメアカタテハやキタテハがこんなに映えるなんて?! 普通にスルーしていたことが恥じられます。
こんな田んぼや蕎麦畑の風景は、播州でも馴染みのある里山風景で、吾亦紅も蕎麦の花もまだこれからですが、その時期になったら今年こそは気合入れて撮ってみよう!とその気になりました。
ついでに夢前街道のお蕎麦も!(笑)
Commented by chochoensis at 2011-09-20 16:41 x
fanseabさん、もう秋の気配ですね・・・目的のチョウは、来年の夏をもう一度見てみたいです。遠征お疲れ様でした。
Commented by yoda-1 at 2011-09-20 18:27
ソバ畑は、どんな蝶が来ているかワクワクしますよね。
しかしアオバセセリが、これまた究極の合焦ですね。
夏型未見のYODAは、羨ましい限りです。
Commented by himeoo27 at 2011-09-20 21:42
ヒメアカタテハの吸蜜シーン素敵ですね!
タテハ類は普通種でもここまで接近出来ると、
どの子も良い絵になるので感激します。
Commented by 6422j-nozomu2 at 2011-09-20 23:32
盛りそばおいしそう。本命は又来年頑張ってください。アオバセセリがこの時期頑張っているとは意外でした。結構感動されたのでは。
Commented by banyan10 at 2011-09-21 16:41
ヒメアカは翅裏が好きですが、このように半開翅が一番いいですね。
オオウラギンスジも破損がなくて綺麗です。先日の秩父では撮り逃がしたので、再挑戦したいです。
Commented by fanseab at 2011-09-21 22:26 x
naoggioさん、ハイ、ヒットしたかはノーコメントと言うことで・・・(笑)ヒメアカは素敵なタテハですね。ただ、アングルを工夫しないとその美点が映えない難しさがあります。
お蕎麦はやはり都会で食べるよりは美味しいと思います。
Commented by fanseab at 2011-09-21 22:30 x
MatsuHimejiさん、コメント有難うございます。アオバセセリは国内産として別格の風格がありますから、多少スレ品でもいいですね。イチモンジ等の普通種を撮るのは難しいもんですが、蕎麦の花のようにモノトーンだとすごく映える蝶がいることも再認識しますね。
お蕎麦と言えば、関西在住時、但馬の出石蕎麦を食べ損ねて今でも悔いが残っています。夢前にもそんな名所があるんですね!
Commented by fanseab at 2011-09-21 22:33 x
chochoensisさん、信州の高標高域では、秋の訪れも早い感じがしました。スレた夏眠明けのヒョウモン蝶達が姿を消すと、本当にシーズンが終わったしまいますね。何か寂しいですけど・・・。来夏に向けての探索もノンビリとしてなかなか楽しめるものでした。
Commented by fanseab at 2011-09-21 22:36 x
yoda-1さん、実はこの蕎麦の花にムモンアカが来ることを秘かに期待していたのですよ。残念ながら発生木が近くになくて空振りでしたが、代わりにアオバセセリが登場して嬉しくなりました。
小生もそれほどアオバを撮ったことがないので、この日、一番真剣に取り組みましたが、出現は本の一瞬で、すぐに姿が見えなくなりました。
Commented by fanseab at 2011-09-21 22:38 x
himeooさん、秋になるとヒメアカタテハをきちんと撮ろうといつも頑張ってしまいます。それほど可愛いタテハだと思います。蕎麦の花は小さいのに蜜量が意外に多いらしく、吸蜜時間が長くて接近戦で撮影できたのは幸いでした。
Commented by fanseab at 2011-09-21 22:41 x
ノゾピーさん、もりそば、美味しそうでしょ!
大盛りにすればよかったかな?と食べ終わってから思ったりしました。アオバは突然目の前に出現して感じで泡を食って、慌てましたが、何とか仕留めることができました。仕上がりを見て、ヤレヤレと思いました。何せ素早い身のこなしをするセセリなんで、余裕は全くなかったですね。
Commented by fanseab at 2011-09-21 22:45 x
BANYANさん、タテハは一番勇敢そうに見えるのは半開翅スタイルだと思います。小生は縁毛の輝きを求めるので逆光もしくは、半逆光になるので、どうしてもこんなアングルが多くなります。結果的に翅表と裏面の良いとこ取りができたように思います。
オオウラギンスジも鮮度はぎりぎり満足できるレベルでした。産卵シーンも見たかったけど、林縁にスタンバイしていないと駄目みたいですね。
Commented by ダンダラ at 2011-09-22 08:50 x
蝶の発生も一段落したこの時期、少し落ち着いて探索も良いですね。
2枚目の写真、きれいです。
蕎麦畑って、以外と蝶まで距離があったりして難しいですよね。踏み込めないし。
でも背景もきれいにぼけて良い感じの写真が並んでいますね。
お気に入りの場所で一日蝶と戯れるのもこの時期の楽しみですね。
Commented by fanseab at 2011-09-22 22:43 x
ダンダラさん、この時期は撮るぞ!との殺気も消えて落ち着いて食草探しなんぞをするのには最適だと思います。また道の駅で新鮮な野菜や果物探しを物色する余裕もありますね。
ご指摘のように蕎麦畑は蝶が撮影範囲になかなか来ないのでイライラしますが、逆にモノトーンの背景ボケが得られるうま味もあります。
Commented by clossiana at 2011-09-23 07:33
蕎麦の花が一面に咲いているとそこだけは蝶で賑わっているのを私も東北で経験したことがあります。でもアオバはいませんでした。アオバといえば、つい先日ウラナミジャノメを撮りに行った場所で見かけました。その時はクズの花で吸蜜をしていたのですが撮れませんでした。ウラナミよりも本気で撮りたかったのに。。その点、fanseabさんはさすがですね。
Commented by fanseab at 2011-09-23 22:20 x
clossianaさん、アオバセセリはトラフシジミ同様、狙って撮るというよりは、偶然撮影することが多いですね。この時も「おおっ」とビックリしての撮影でした。元来渓谷沿いあたりに生息域があるはずなのに、オープンランドの典型のような蕎麦畑まで、はるばるやって来るので、嗅覚が素晴らしいのでしょうね。
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