探蝶逍遥記

岡山県東部のシルビア探索(4月30日~5月1日)

 ちょっと思うところがあって、普段はあまり狙わないシジミ類のポイント探索で岡山県まで遠征してきました。目的は2つあって、中国地方山間部に生息する、所謂「山クロツ(クロツバメシジミ)」の新規ポイント探索。それと、同じく低山地の耕作地に生息しているであろうシルビアシジミの新規ポイント探索です。探索ルートの関係上、初日は山クロツ、2日目はシルビアを求めて、それこそウロチョロ逍遥しておりました。

 先ずクロツです。過去に行った兵庫県・広島県山間部での探索経験から、ポイントは古い民家の石垣、および棚田の石組みあたりが狙い目になります。そこで、車をゆっくりと流しながら、それらしき場所を探します。はたから見ると、本当に不審者そのもので、時々通行者から訝しげな視線を浴びながらの行動です。さらに主要道(と言っても地方ですからそれほど道幅が無い)をゆっくり走っているもんですから、後続車からクラクションを鳴らされる等、神経を使う探索です。結局、初日の2時間探索に費やしたものの日没時間切れ・敗退となりました。ウーン、結構難しいもんです。この日の成果と言えば、たまたま民家の植え込みのシバザクラに吸蜜にやって来た新鮮なナミアゲハ♂を激写したこの一枚。                                                               ++横位置画像はクリックで拡大されます++
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D5K-85VR、ISO=400、F4.5-1/4000、-0.7EV、撮影月日・時刻:4月30日、16時12分

 例の図鑑プロジェクトの課題であった春型♂裏面用としてまずまずの画像になったと思います。シャッター優先を意識し過ぎて絞り込み不足になり、複眼がピン甘でしたが、何とか採用されるでしょう。シバザクラは花弁の高さが揃っているので、背景が整理しやすく、この手の課題用画像コレクション用には大変好都合な対象だと思いました。

 さて、2日目です。生憎、前日晩から降り始めた雨が朝方まで残っていて、ビニール傘を差しての探索。管理人が関西在住時に播磨でシルビアを探索した経験から、ポイントは田畑の畔、溜池・河川の土手になります。所謂「土手ビア」って奴です。岡山県の場合、南西部に有名ポイントがありますが、どうも広範囲に分布しているようで、それを信じて、あっちをウロチョロ、こっちをウロチョロ、そのうち雨も上がって薄日も差してきました。帰宅のタイムリミットが迫って来た14時過ぎ、ようやく新規ポイントを探り当てることができました。周囲に棚田が拡がっているどこにでもある風景です。
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FC150@6.4mm、ISO=100、F9.5-1/20、撮影月日・時刻:5月1日、14時27分

 ポイントの土手です。
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FC150@6.4mm、ISO=100、F8.5-1/60、-0.3EV、撮影月日・時刻:5月1日、14時26分

 経験上、土手の傾斜角度は45度程度のかなり急傾斜が狙い目ですね。角度が緩い土手は水はけが悪くてミヤコグサやの生育に適さない感じがします。飛翔していた個体はシルビアらしい渋いブルーを呈していましたが、それにしても少し渋すぎると思ったら、結構スレた♂個体でした。開翅してくれたので、パチリ。
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D5K-85VR、ISO=400、F8-1/1600、-0.7EV、撮影月日・時刻:5月1日、14時18分

 ♂の開翅撮影は本当に久しぶりになります。やはり綺麗な個体で撮影したいですね。この開翅を撮影した後、また暗い雨雲が漂ってきて、彼らは活動を止めてしまいました。♂は時期が遅くてスレ品が多かったのですが、何とかまずまずの鮮度の個体を発見し、慎重に閉翅状態を撮影しました。
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D5K-85VR、ISO=400、F4.5-1/1600、-0.7EV、撮影月日・時刻:5月1日、14時23分

 管理人はシルビア裏面の斑紋の特徴にそれほど詳しくはないですが、まぁ、平均的なお顔かな?と思います。詳しい方、コメント頂ければ有難いです。別の個体の裏面もご紹介しておきましょう。
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D5K-85VR、ISO=400、F8-1/640、-0.7EV、撮影月日・時刻:5月1日、14時38分

 左後翅は軽い羽化不全のようです。活動を休止したシルビアのある個体は翅を水平面に平行に寝せておりました。
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FC150@6.4mm、ISO=100、F8.5-1/60、-0.3EV、撮影月日・時刻:5月1日、14時26分

 この姿勢、雨が降ってくると、雨滴を直撃する翅の配置ですが、どうもシジミ類はこの手の休止姿勢を好むようです。2年前、阿蘇で観察したオオルリシジミでも、このような生態を観察できました。どんな意味があるんでしょうね。

 実は、管理人は、5月の第1化シルビアを観察したのがこれが初めてです。多化性のシジミの発生時期は読みが難しいですが、何とかシルビアマイ新規ポイントを見つけることができてヤレヤレでした。辛気臭い地味な探索ですが、中国地方の田舎の家並みや里山風景は心癒されるものがありました。古民家の木組みとか、古いお蔵のデザインを楽しみながらノンビリとした探索も蝶屋の隠れた楽しみですね。
by fanseab | 2011-05-03 00:24 | | Comments(10)
Commented by nomusan at 2011-05-03 06:40 x
探索遠征、お疲れさまでした~。
シルビア、ニューポイント開拓、おめでとうございます。
地道な探索、素晴らしいです。

山クロツ、それと場所によってはシルビア探索、本当に不審者そのものですよね~(笑)。私も似たような経験はありますし、民家の近くだとカメラだけだと余計怪しいので、極力同定用に使っている小さなネットも携帯するようにしておりますよ(笑)。
Commented by himeoo27 at 2011-05-03 07:00
私は蝶の撮影に南の島の観光地に来ています。
地元に在住の案内の方に同行して貰っている時は良いのですが、一人の場合挨拶しても不審者としか見られないようです。
Commented by naoggio at 2011-05-03 14:54 x
最後の最後にポイント発見ですか。
さすがですねえ。私だったら雨が降っているだけで引いてしまっていたでしょう。
シルビアシジミの表の色、深みのあるきれいな色ですね。
Commented by yoda-1 at 2011-05-04 21:01
自力でポイントを見つけたら、それは達成感のある遠征でしたね。
おめでとうございます。
この渋いシルビアの翅表をYODAも撮影する機会がありますように。
Commented by ma23 at 2011-05-04 21:43 x
ポイント探索、お疲れさまでした。渋い蝶あそびですね。真似できるものではありません。出会いの成果、おめでとうございます。
Commented by fanseab at 2011-05-07 10:37 x
nomusan、不審者扱いは慣れているとはいえ、睨まれると辛いですね。田舎の集落ですと、部外者を一発で見抜くので、石垣をウロチョロしていると、すぐに声かけされます。都会だとありえないですね。やはり普段から声掛けするコミュニケーションを大事にしているのでしょう。
Commented by fanseab at 2011-05-07 10:39 x
himeooさん、八重山紀行拝見しました。いいですねぇ!南の群島でも不審者扱いについては状況は同じでしょうね。ガイドをつけるメリットは不審者扱いを避けるのと、撮影効率が上がることですね。
Commented by fanseab at 2011-05-07 10:41 x
naggioさん、コメント有難うございます。いつも遠征時間切れ寸前でいいことが待っているような気がします。今回もそうでした。ミヤコグサと同じ黄色の花がこの時期多いので、結構探索は苦労しましたね。雨と言っても、土砂降りでなければ、この手の探索は問題ありません。
Commented by fanseab at 2011-05-07 10:44 x
yoda-1さん、ポイントを探すことは宝探しで、ロマンがあります。山を掘り当てた時の喜びは他にはないですね。翅表の渋いブルーはもう少し鮮度の良い個体で撮りたいと思っています。
Commented by fanseab at 2011-05-07 10:46 x
ma23さん、辛気臭い探索ですが、その途中に道の駅に寄り道して、その土地の名産を売っている店先を冷かしながら、探索するのもいいですね。何とか出会えて良かったです。関東だと徒労に終わる確率が高いので、やりませんが・・・。
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