探蝶逍遥記

ベニシジミの求愛行動(4月2日)

 ベニシジミ閉翅を狙っていると、別の個体がちょっかいを出して来て、もつれながら地面を歩き出しました。                                                                      ++画像はクリックで拡大されます++                          
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D90-85VR、ISO=200、F4.5-1/4000、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:14時50分

 この絵ですと、前翅の尖り方の特徴から両者が♂のように見えます。PCモニター上で、最初誤求愛かと思いました。ところが、その後の画像で腹部の特徴を検証した結果、先頭を歩く個体はどうも♀のようです。典型的な♀は前翅の尖りが少なく、丸みを帯びますが、後ろを歩く♂個体の尖りは緩く、むしろ後ろの個体が♀のようにも見えます。前翅の尖りの個体差は結構あるみたいで、ベニの雌雄識別は意外と難易度が高いですね。そのうち、追いかけられている個体はタンポポで吸蜜開始。このチャンスをちゃっかりものにしようと、♂は腹部を曲げて、交尾を迫ります。
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D90-85VR、ISO=200、F9-1/1250、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:14時51分

 しかし、必死に♂が粘るものの、上手くいきません。そんな♂を無視するかのように、♀個体は無心に吸蜜しております。
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D90-85VR、ISO=200、F9-1/1600、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:14時52分

 ちょうど、図鑑用閉翅画像に相応しいアングルですね。複眼および後翅の大きさとのバランスから左の個体は、やはり♀と判断していいでしょう(間違っていたら指摘願います)。この後、更に♂は諦めきれず、全開翅で後方から最後の突撃を試みます。
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D90-85VR、ISO=200、F9-1/1000、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:14時53分

 後方から迫っている♂個体は後翅の青色班が発達してとても綺麗です。結局3分間に及んだ♂の努力空しく、交尾は成功せず、ペアは分かれていきました。最後に明らかに♀と判定できる翅形を有する個体のマクロ画像を参考までご紹介しておきましょう。
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D90-85VR、ISO=200、F11-1/500、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:15時50分
by fanseab | 2011-04-07 00:02 | | Comments(8)
Commented by ダンダラ at 2011-04-07 12:22 x
確かにこの個体は前翅の形では分かりにくいですね。
たいていの場合は行動パターンを見ていると雌雄の区別がつくのですが、写真だけから判断するのは難しい場合がありますね。
Commented by yoda-1 at 2011-04-07 12:24
恋の季節のベニシジミは、よく歩いているのが遠足のようで、見ていて楽しいですね。
確かに、前翅の尖り具合は♂のように見える個体ですね。
外縁の丸み具合、後翅の大きさで、やはり♀の特徴もあるように思いました。
チョウの場合、ずっと♂を♀と誤認することあるのかどうか、興味深いです。
Commented by fanseab at 2011-04-09 13:34 x
ダンダラさん、ご指摘の通り、撮影画像だけからは判断がつき難い個体でした。ただ追跡されている時の挙動と腹部の形状等を総合的に判断して♀としています。真性タテハチョウあたりでは、フィールドで行動パターンを記憶しておかないと。雌雄判定が相当に難しいですね。
Commented by fanseab at 2011-04-09 13:42 x
yoda-1さん、♀が交尾拒否をする際は、腹部を持ち上げる行動を良く見掛けますが、この時♂に迫られた個体は平然と吸蜜しているのが印象的でした。♂♀判定技能は熟練を要する世界だと、つくづく思います。
Commented by naoggio at 2011-04-09 20:51 x
スチルなのに、なんだか今にも蝶が動き出しそうな写真ですね。
オスの動きが目に見えるようでとても楽しいです。
アタック中のオス、それにしても青紋がよく発達していますね。
これほどのはちょっと見たことがないような気がします
Commented by fanseab at 2011-04-09 23:44 x
naoggioさん、確かにこの手の行動は動画で撮ればよかったのかもしれません。ベニシジミ後翅の青紋としては、一昨年、開翅画像を追いかけていた時に撮影した♀が一番美しかったと思っております。下記を参照ください。

http://fanseab.exblog.jp/10653169/
Commented by naoggio at 2011-04-12 17:19 x
再度お邪魔致します。2009年3月28日の記事拝見致しました。すごいですね、こんなのがいるのかと、正直驚かされました。別の種類のようです。「ルリオビベニシジミ」とか命名したくなります。
Commented by fanseab at 2011-04-12 22:44 x
naoggioさん、再コメント恐れ入ります。この個体をアトルリベニシジミと名付けましたが、もう少し青い個体もいるかもしれませんよ。全体に黒くなる夏型ではこのタイプは出現せず、紅班が拡がる春型に出現しやすいのだと思います。春先の楽しみですね。
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