探蝶逍遥記

香港遠征日記(14)5月2日前半その2

 さて、シロチョウとほぼ同時にアゲハ類も飛び始めました。ベニモンアゲハの吸蜜です。                                                 ++横位置画像はクリックで拡大されます++
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D90-34、ISO=500、F8-1/500、-2.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:7時44分

 1/500sec.だと翅がブレて動感を出せますが、胴体もブレるリスクもありますね。全体にスレ品なのが悔やまれます。なお、吸蜜に訪れている紫色の花は、クマツヅラ科のフトボナガボソウ(Stachytarpheta jamaicensis)です。この花はスラウェシ遠征で初めて出会ってからお馴染みになりました。それこそ熱帯アジアの至る所に生えていて、本当に蝶を引き付ける花だと思います。さて、ベニモン胴体の毒々しさを強調するため、真横から撮影。
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D90-34、ISO=500、F6.3-1/640、外部ストロボ、撮影時刻:8時24分

 頭頂部まで赤くして、毒蝶を強調しているのでしょうか?さて、この日も飛翔に挑戦。
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D40-10.5-X1.4TC(トリミング)、ISO=400、F2.8-1/2500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時32分
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D40-10.5-X1.4TC(トリミング)、ISO=400、F3.2-1/2500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:9時57分

 2枚目は今回香港遠征でのベニモン飛翔のベストショットなので、少し大きめの画像でのご紹介です。ベニモンアゲハはご承知の通り、多くのアゲハの擬態モデルになっています。その一例である、シロオビアゲハ♀の後翅表を強調した吸蜜画像です。
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D90-34、ISO=500、F9-1/500、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時47分

 この♀、完品だったので、ノーマルな角度で吸蜜シーンを撮りたかったです。

 さて、8時過ぎからこれらベニモン、シロオビに混じって、キシタ類も飛び始めていました。しかし、彼らは梢の遥か上をフワフワ飛ぶだけで、下には降りてきません。そんな中、遠くで2頭が絡んでいるので、慌てて300mmを向けて飛翔を撮影。
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D90-34(トリミング)、ISO=500、F5-1/2500、外部ストロボ、撮影時刻:8時32分

 運良く会心のヘレナキシタ求愛シーンが撮れました!(画像は少し大きめでご紹介しています) ♀(右側個体)はほぼ完品ですね。しかし、ヘレナ♀はこの時撮影した以外はとうとうお目にかかれませんでした。この後、2頭は茂みの向こう側に隠れ、交尾が成立したどうかは不明です。この後は、キシタアゲハ(Troides aeacus aeacus)の飛翔に没頭したのですが、時々、彼らは頭上にも飛んできます。徐々に低空飛行を始めたので、対角魚眼で2頭の絡みを撮影。
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D40-10.5-X1.4TC(トリミング)、ISO=400、F6.3-1/2500、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:9時58分

 この画像を現像してから良く精査すると、画面右側の個体がキシタ、左側がヘレナキシタと判明。単に同一種♂の鍔迫り合いと思いきや、異種格闘技が空中で行われていたことになります。両種は後翅第2室黄金色部外縁側の黒点有無で判別しますが、前翅の尖り方も異なっており、前翅形状も判別方法の一つです。実はキシタの方が前翅の外側迫り出しが強く、尖って見えるのです。この画像でその違いがお分かりになりますでしょうか? 

 ところで、鳳園には多くのカメラマンが蝶撮影に訪れています。カメラマンは男性だけではありません。この日は女性カメラマングループが押し掛けていて、気弱い(特に女性には弱い?)管理人は圧倒されておりました。そのオバサン(失礼!)軍団とのスナップショット。
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GX100@5.1mm、ISO=80、F7.2-1/180、-0.7EV、撮影時刻:9時16分
 
 彼女達の装備は高級デジ一に長玉の超一級品で、管理人も羨望の眼差しで眺めておりました。オバサンの横で緊張している管理人です(^^; <続く>
by fanseab | 2011-02-19 21:24 | | Comments(12)
Commented by himeoo27 at 2011-02-20 07:52
キシタ、ヘレナキシタの2頭の飛翔画像は、背景が青空で蝶が黒と黄色を基調にしており絵的に綺麗な写真ですね!
Commented by MatsuHimeji at 2011-02-20 11:18
どの飛翔写真も凄いですが、ヘレナキシタ求愛シーンみたいなのを目にしてみたいものです。
憧れますね~。

フトボナガボソウという植物でしたか、φ(..)メモメモ
オバサン軍団の活躍、心強いです。(笑)
Commented by fanseab at 2011-02-20 19:23 x
himeooさん、いつもコメント有難うございます。この時は少し雲が出ていたので、かえって青空が強調されてよかったと思います。本当に撮りたいキシタらしい絵は強烈な日差しの中、深いブルーの空にギラギラ黄金色を輝かせた姿なのですが、なかなかそんな場面を撮り切れていません。
Commented by fanseab at 2011-02-20 19:30 x
Matsuhimejiさん、求愛シーンは比較的低空が一般的ですが、キシタ類の♀の潜む木陰は結構高い梢だったりして、観察には双眼鏡が必要な事が多いです。何とか逃げ惑う♀の動感が表現できてラッキーでした。
フトボナガボソウ、こんな和名を最近はネットで楽に検索できるようになって、便利です。つい最近、小生も知り得た知識です。
Commented by chochoensis at 2011-02-20 22:14 x
fanseabさん、ご無沙汰してしまいました、素晴らしい写真がいっぱいで羨望のまなざしで拝見しています・・・これから過去記事も拝見させていただきます・・・。キシタアゲハも懐かしいな・・・。
Commented by ダンダラ at 2011-02-21 09:21 x
キシタアゲハの絡みの写真は素晴らしいですね。
こんなシーンにお目にかかりたいです。
香港ではチョウの撮影が盛んなのでしょうか。
石砂でギフの撮影のときに、やはりおばさん軍団に会いましたが、皆さん長玉でした。
Commented by naoggio at 2011-02-21 14:20 x
キシタ2種の飛翔、きれいですね。しかも上空鱗雲とは。
言われてみると、確かにキシタの方が先が曲がって尖ってますね。
Commented by furu at 2011-02-21 22:18 x
最後から2枚目、いいですね〜。
キシタやヘレナには残念な思い出が沢山あります。撮影地に向かう汽車の窓から何度も目撃したのに、現地では一匹も見なかったり、全く予期していなかったバンコク中心部で、目の前を飛んでいたのにカメラを持ってなかったり、、、。
Commented by fanseab at 2011-02-22 07:11 x
chochoensisさん、体調が回復されて何よりです。キシタ類は小生を海外遠征に駆立てるドライビングフォースみたいなもので、これからも精進して、いいショットをものにしたいです。
Commented by fanseab at 2011-02-22 07:23 x
ダンダラさん、キシタ類の活動パターンは未だ良く読めないので、シャッターチャンスをものにできません。ただ飛翔目的で撮影していると、偶然2頭の絡みに発展するケースが国内でもありますよね。ヘレナの求愛シーンは正にそんな状況でした。香港では公園での採集が禁止されていることもあり、カメラマンの数は驚く程多いです。おばさん軍団ですが、蝶だけでなく、トカゲや蜂等、生き物なら何でも撮る……スタンスですね。
Commented by fanseab at 2011-02-22 07:31 x
naoggioさん、おはようございます。キシタ類の追尾は探雌しているお互いの♂の蝶道が交差するポイントで発生し、暫く追いかけ回した後、また単独飛行に戻ります。アップした絵では結構なスピードで飛んできた2頭が上手く視野に入ってくれて、助かりました。
Commented by fanseab at 2011-02-22 07:39 x
furuさん、小生もキシタ類には散々泣かされております。特にスラゥェシで悠々と飛ぶサビモンキシタを手を出せずに見送った悔しさは一生忘れないでしょうね。
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