探蝶逍遥記

香港遠征日記(6)4月30日後半その4

 鳳園は、蝶の食草を重点的に植栽しているので、実は幼生期の観察にも適した観察ポイントにもなっています。今回の香港遠征の主目的であるキシタアゲハの食草、ウマノスズクサ類も公園の一角に植えられています。日本のウマノスズクサ(Aristolochia debilis)よりも遥かに葉がでかいタガラウマノスズクサ(A. tagala)。
++横位置画像はクリックで拡大されます++         
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GX100@5.1mm、ISO=80、F9.1-1/25、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:15時17分

 「馬の鈴」にあたる実も国産種の数倍はあって、本当に馬の首にぶらさげられそうな風格があります。ここで丹念に葉裏を調べてみると、幼虫が見つかりました。最初はベニモンアゲハ(Pachliopta aristolochiae goniopeltis)の3齢幼虫と思しき個体。
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GX100@5.1mm、ISO=100、F9.1-1/6、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:15時22分

 ブレブレの絵ですみません。GX100の手振れ機能では1/6sec.では厳しいのです。お次はどうやら本命?のキシタアゲハ初齢幼虫(Troides aeacus aeacus)。
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D5K-85VR、ISO=400、F10-1/200、-0.7EV、内蔵ストロボ、撮影時刻:15時26分

 共に同定間違いあればご指摘願います。この後、樹液が出るポイントに行くとカメラマンが数名群がっている木がありました。お邪魔すると、新鮮なチビフタオチョウ(Polyura athamas athamas)が吸蜜の真っ最中。
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D90-34、ISO=400、F8-1/250、-1.3EV、外部ストロボ、撮影時刻:15時32分

 このフタオの樹液吸蜜シーンを撮影するのはこれが初体験でした。お花畑に戻ってみると、何やら黒いシジミの影が・・・。予感的中で、シャマキマダラルリツバメ[CigaritisSpindasissyama peguana]♀が吸蜜しておりました。
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D90-34、ISO=400、F10-1/640、-1.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:15時41分

 前回遠征で撮影した シャマはボロボロの個体でしたので、まずまずの鮮度でよかったです。ただ前翅先端の欠けはいかにも残念でした。もう一度チビフタオ吸蜜現場に戻り、アカネシロチョウ(Delias pasithoe porsenna)の終齢幼虫を撮影。
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D90-34、ISO=400、F7.1-1/200、-1.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:15時48分

 カザリシロチョウの幼虫を観察するのも初体験でした。それにしても毒々しい風貌で、ちょっと引いてしまいますね!お花畑には中型のミスジが登場。未撮影ミスジと睨んでバシャバシャ撮影したのですけど、どうやら普通種のリュウキュウミスジ(Neptis hylas hylas)♀のようでした。
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D90-34、ISO=400、F9-1/640、-1.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:16時22分

 ランタナとの組合わせはなかなか絵になるものです。それにしても国産のミスジチョウと同程度の体躯には驚かされました。かなり陽が傾いて来て、そろそろ打ち上げです。最後に低い草地上で開翅したヒョットコシジミタテハ(Abisara echerius echerius)を丁寧に撮りました。
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D90-34、ISO=400、F7.1-1/1000、-2.0EV、外部ストロボ、撮影時刻:16時41分

 いつものことながら、丁寧に撮ろうとすると、その個体はスレ品ですね(^^;

 鳳園を打ち上げ、この日は大埔墟から旺角までKCRではなく、ゆっくりとバスで向かいました。ホテルに着いてシャワーを浴びた後、ちょっぴり仮眠を取り、食事に街中へ。今宵は撈麺にトライ(コーラ付で29HK$=333円)。
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GX100@5.1mm、ISO=100、F7.1-1/80、-0.7EV、撮影時刻:21時41分

 これ、つけ麺風にスープと麺が別々に供されます。麺には濃厚なタレがかかっていてエビワンタン入りスープにつけて食します。定番の空芯菜の炒め物(14HK$=161円)もサイドオーダーしました。独りで食べるにはちょっと量が多くて持て余し気味でしたが・・・。
<続く>
by fanseab | 2011-01-15 21:24 | | Comments(12)
Commented by himeoo27 at 2011-01-15 22:15
「チビフタオチョウ」に「シャマキマダラルリツバメ」はどちらも主役級の豪華な蝶ですね!どちらかに出会えるだけでも私なら大感激ものです。
Commented by MatsuHimeji at 2011-01-16 18:14
空芯菜の炒め物は中華の逸品ですね!
日本なら、エビワンタン入りのラーメンとして1鉢で出てきそうです。(^^)
お飲物がコーラというのは、生水を心配されてのことですか?
Commented by yoda-1 at 2011-01-16 18:56
各種幼虫が大変勉強になりました。
特に、カザリシロチョウの仲間はあのようにどくどくしいのですか。
成虫も夜の蝶のような装いなので、もっともなのかもと想像しました。
シジミタテハ科の♂の退化した前脚を次回はアップで撮影したいと思っています。
Commented by fanseab at 2011-01-16 20:58 x
himeooさん、チビフタオは東南アジアでは極普通のフタオですが、初めてご覧になると、風格があって素晴らしいタテハです。シャマやロヒタもそこそこいますが、一点も傷のない個体に出会うことは珍しいです。これは国内のキマルリでも同様と思います。♂は相当活発ですから翅の痛みも激しいのでしょう。
Commented by fanseab at 2011-01-16 21:02 x
MatsuHimejiさん、空芯菜の炒め物ですが、微妙に野菜の種類が異なるようで、面白いです。市場の野菜売り場で炒める前の姿を想像しながら歩く楽しみもあります。撈麺が美味しいか?好き嫌いが分かれるかもしれません。普通のエビワンタンももちろんあります。生水を心配しているのではなく、単に小生が下戸に近いので、喉の渇きを癒すには炭酸系がいいのです。呑兵衛なら、先ずビールの世界でしょう!
Commented by fanseab at 2011-01-16 21:06 x
yoda-1さん、ウマノスズクサに付いている幼虫の同定結果は怪しげなので、あまり信用しないでくださいね(^^; カザリシロは群れているので、余計気色悪いです。国内だとミヤマシロの幼虫群居と同じ雰囲気でしょうか?
シジミタテハ前脚のアップ画像ですか、なるほど、次回はご指摘の観点から、撮影してみたいと思います。↑の画像でも一応前脚の退化状況は確認できると思いますが・・・。
Commented by ヘムレン at 2011-01-17 21:44 x
香港のフタオ・・キマルリ・・すごいですね(**)。。
見てみたい蝶満載です(^^)。。
チビフタオとか、ヒョットコシジミタテハ・・とか、面白い和名ですね。誰がつけたんでしょうね。真面目につけたのかな(^^;)
Commented by fanseab at 2011-01-18 07:32 x
ヘムレンさん、チビフタオ、ロヒタ共に香港ではそれほど珍品ではありません。ただ、国内のトラフシジミのように狙って撮るほど簡単ではないですね。「チビ」は完璧な差別用語ですね。大柄なPolyura属としては体躯が小さいタイプであることは確かです。掲載したシジミタテハの後翅をある角度から撮影すると、口を尖らしたヒョットコの姿に見えるんです。和名命名者のセンスには感心させられます。
Commented by khaoyai_m at 2011-01-19 20:49
こんばんは!
アカネシロチョウの幼虫初めて見ました。
やはりヤドリギなんですか?
Commented by fanseab at 2011-01-20 00:05 x
khaoyaiさん、食樹は寄生木ですが、種名までは不明です。普段は高木に着く寄生木でも、ここは人為的に低い位置に食樹を植え替えて、産卵をさせ、鑑賞用に提供している可能性があります。自然状態で、上手く観察できるのか、ちょっと小生にはわかりません。
Commented by thecla at 2011-01-23 14:45 x
フタオにキマルリ、香港の蝶はやはり魅力的ですね。
もう少しして子供達の手が離れたら嫁には香港観光させて当方は撮影三昧なんてのもいいかもしれません。
空心菜の炒め物、私ならこれだけでビ-ル二杯間違いなくいけます!
Commented by fanseab at 2011-01-23 20:47 x
theclaさん、香港は本当に楽しむなら、6月~8月あたりが一番種類も豊富でベストシーズンです。ただ、真冬でもそれなりに楽しめます。ディズニーランドもあるし、ご家族連れで夜は海鮮料理、昼間な蝶三昧も良いかと・・・。本当は小生もビールを飲みたいのですが、翌日に差し支えるので、海外遠征では控えています。
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