探蝶逍遥記

晩夏の三浦半島にて(9月12日)

 本来の暦なら、記事名をそろそろ「晩夏」ではなく、「初秋」とすべきですが、なにせこの夏の暑さは半端ではありません。涼しげな海水浴客を後目に、こちら汗だくで蝶探しをやってきました。三浦半島と言えば、モンキアゲハのメッカです。東京で育った管理人は、小さい頃、親に連れられて捕虫網片手にこの三浦半島を訪れたものでした。狙いはモンキアゲハ。高速で飛ぶモンキは少年には難物で、思いっきり振ったネットをすり抜けて、林縁を悠々と逃げていく後姿は風格がありました。そして、奇跡的にネットインすると、網の中でバサバサ、凄い力で暴れるモンキの胸を押えるまでの苦労は忘れられません。

 そんな管理人も、長いブランクの後、ネットをカメラに持ち替えて、フィールドを歩く時、採集者の姿を見ると不機嫌になり、少年の頃ネットを振っていた事等、すっかり忘れて、彼らを疎んじているのです。まぁ、蝶屋というのは、身勝手なものですね。

 さて、現地に着いて一巡りしますが、モンキの姿はありません。コスモス畑でようやくアゲハの影を発見。近寄るとキアゲハ♂がコスモスで開翅休息。                                                                  ++横位置画像はクリックで拡大されます++
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D90-34、ISO=400、F8-640、-0.7EV、撮影時刻:8時19分

 残念ながら左の触覚が欠損しておりました(^^: 雑木林に足を踏み入れると、この地でもアカボシゴマダラが優勢でした。♀の開翅休息です。
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D90-34、ISO=400、F8-1000、-0.7EV、撮影時刻:8時24分

 遠目にはナミアゲハと錯覚してしまいますが、接近すると今度はマダラチョウの風情ですね。特に♀は緩やかな舞をしています。花壇にはキバナコスモスがもう満開でした。この花を見るともう秋を実感します。ヒメアカタテハも飛んでいましたが、これは10月まで嫌というほど撮影できるので、少し個体数少な目のアカタテハを重点的に撮影。背景ボケに拘ってみました。
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D90-34、ISO=400、F8-1250、-0.7EV、撮影時刻:8時38分
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D90-34、ISO=200、F6.3-1250、-0.7EV、撮影時刻:8時39分

 コスモスの茎同士が画面上で干渉するため、結構作画には苦労しました。さて、肝心のモンキアゲハですが、なかなか登場してくれません。暑さでヘバりかけた頃、ようやく♂の吸水場面に出会えました。
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D90-34、ISO=200、F7.1-500、-0.7EV、撮影時刻:9時25分

 カメラ目線を地面に下ろせないポジションで一苦労。結局葉被りしたこの絵しか撮れませんでした。この個体もちょっとスレ気味ですね。このポイントでは少し時期が遅かったのでしょうか?この後、吸蜜場面を求めてウロチョロしたのですけど、疲労だけ増す割にアゲハには出会えずガッカリでした。木陰にあるクヌギを見上げるとタテハの影が。樹液で吸汁していた個体を暫く観察すると、スズメバチに追いやられて、クヌギ葉上で開翅休息です。
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D90-34、ISO=500、F7.1-1000、-0.7EV、撮影時刻:11時22分

 アカボシではなく、ゴマダラのこんなシーンを見るのも久し振りに思います。吸汁途中の個体も撮影できました。
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D90-34、ISO=500、F7.1-320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:11時28分

 モンキ狙いで出撃したものの、ちょっと消化不良の撮影行になりました。それにしてもこの日も暑かった!
by fanseab | 2010-09-13 23:21 | | Comments(8)
Commented by ダンダラ at 2010-09-14 08:38 x
温暖化でナガサキアゲハは数が増えているのに、モンキアゲハって数が増えませんね。
気温以外に何か増加を抑制するファクターがあるんでしょうか。
黒系アゲハに彼岸花、ちょっと楽しみな時期がもうじきですね。
今から良い場所を探しておかないと。三浦半島・・・メモメモ
Commented by banyan10 at 2010-09-14 09:23
三浦半島のモンキは大きくて立派な印象ですが、写真で表現するのは難しいですね。
最近は彼岸花の時期に別方面で撮影することが多くなっています。
Commented by yoda-1 at 2010-09-14 12:48
目的のモンキにしっかり会えてよかったですね。
どれも背景がうるさくない感じに撮影されていて、いいですね。
ここに登場するアカボシも複眼が黒い感じですが、
茶系の個体に会ってみたいYODAです。
Commented by himeoo27 at 2010-09-14 20:49
埼玉県内で「モンキアゲハ」遭遇したのは意外にも秩父盆地へ向かう途中の関東平野の端部の山地でした。低地の見沼田んぼではあまり出会わないので不思議な感じがいたします。
Commented by fanseab at 2010-09-14 22:19 x
ダンダラさん、モンキ東進の速度がナガサキよりもノンビリしているのは確かに興味深い現象ですね。小生の直感ではナガサキよりもモンキはホストとして選択される食樹の種類が限定されているためかと…。彼岸花と黒系アゲハの組合せは今シーズンの大きな目標ですので、頑張りたいと思います。
Commented by fanseab at 2010-09-14 22:27 x
BANYANさん、モンキのサイズも個体差が著しいですね。今回ご紹介した♂はそれほどデカくはありませんでした。確かに隣りに大きさの比較対象となるナミアゲハでも吸水していないと、サイズの表現は難しいですね。彼岸花とのツーショットは、今回とは別のポイントも計画中です。
Commented by fanseab at 2010-09-14 22:38 x
yoda-1さん、コメント有難うございます。モンキの数が予想外に少なかったので苦労しました。今年から本格的にアゲハを攻め始めたため、未だ確固たるポイントも知りませんし、発生適期も手探り状態で苦労しています。特に多化性のアゲハは「旬」の時期を当てるのに苦労します。アカボシ複眼の色については、ブログ仲間の愛野緑さんの指摘で気付きましたが、羽化直では橙色で、時間の経過と共に黒化していくのではと仮説を立てています。
Commented by fanseab at 2010-09-14 22:44 x
himeooさん、モンキの分布に関する知見は面白いですね。例えば植樹の一つ、カラスザンショウは平地よりも、ちょっとした山地に多く、モンキの分布も変化するのかもしれません。
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