探蝶逍遥記

オオミスジ♂に再挑戦(6月12日)

 今シーズン初めて、山梨・甲府盆地に出撃です。ターゲットはオオミスジの♂。昨シーズン、例のプロジェクトで♂♀開翅・閉翅画像はそれなりにセットで撮影できたのですけど、唯一、♂は交尾個体でもあり、スレ品で悔いが残りました。昨年の経験だと、山梨の低地では、6月の中旬はもうスレが始まっている頃です。今年は全ての蝶の発生が遅いようなので、それが唯一の希望で、完品を期待して現地に出向いたのでした。自宅4時発、現地5時30分着。暫くは叩出しでゼフを狙います。早朝、どんよりとした曇り空はこの時期、この盆地の特徴です。6時を過ぎて日差しが強まりました。なるべく高曇りで気温が低いパターンになることを期待したのですけど、撮影には悪条件の気配(^^;;

 暫く待ってもオオミスジは飛びません。「これはひょっとしてフライングかな~」と思った、7時過ぎ、ようやく1頭の♂が舞い始めました。いつものように下草には降りず、ウメの梢上で開翅です。                                                ++横位置画像はクリックで拡大されます++                                    
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D5K-85VR、ISO=400, F5.6-1/640、-0.7EV、撮影時刻:7時26分

 先週ホシミスジを撮影しているので、やはりオオミスジは巨大に感じられます。止まっている場所は脚立を立てられない地形。腕を一杯に伸ばし、バリアングルモニターで確認しながらの撮影です。初めてD5000のライブビュー機能とバリアングルモニターが役に立った瞬間でした。この後、♂の姿を見失い、仕方なく別のポイントに移動。ここも傾斜地でウロチョロするのに脚に負担が来る嫌な場所ですが、一頑張りです。突然足元から飛立った個体は管理人の汗を慕って?、目の前をフレンドリーに飛んでくれます。そのうち草地で吸水を始めました。
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D90-34、ISO=500, F9-1/640、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時27分

 もう少し草丈が低い所で吸水してくれればいいのに・・・、なかなかビシッと決まった吸水場面を撮らしてくれません。この個体も途中で見失ったので、また最初のポイントに戻りました。何とか♂を再発見。静止画像は諦めてパスト連射で飛翔を狙いました。
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FC150@6.4mm(トリミング)、ISO=400, F3.6-1/2000、-0.7EV、撮影時刻:8時27分

 食樹の付近を舞う雰囲気が出せました。オオミスジは本当に神出鬼没で、いつの間にか姿を消す達人です。仕方なく、またまた別ポイントを探索。いつもは見逃していたポイントを入念に探索すると、一挙に3頭が群れている場所を発見。しかし、既に気温が高く、完璧な探雌モードで全く止まる気配がありません。ところが、そのうちの1頭が暑さを逃れる?ため、日陰にあるコンクリート上に吸水に訪れてくれました。
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D90-34、ISO=400, F4-1/640、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:10時46分

 複眼がトボケタ味で癒されますね(笑)。翅をチェックすると、結構スレています。後で天気予報を確認すると、この1週間、甲府盆地は結構な暑さが続いていたようで、オオミスジの発生も例年並に戻っているようです。結局、狙った完品でのベタ開翅・閉翅は今回も撮影できず、昨年のリベンジは失敗に終わりました。今度は標高を上げたポイントで狙ってみようと思います。

 さて、この日は色々なタテハに出会いました。先ずは今月末には発生するであろう、オオムラサキの終令幼虫。
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GX100@5.3mm、ISO=100, F3.6-1/20、-0.7EV、撮影時刻:6時23分

 丸々と太って、蛹化も近いことでしょう。実は管理人、越冬幼虫以外で、オオムラサキの幼虫を野外で発見したのはこれが初めてです。お次はゴマダラチョウの春型。獣糞からの吸汁シーンです。
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D5K-85VR、ISO=200, F13-1/400、-0.7EV、撮影時刻:8時48分

 真夏の甲府盆地ではオオムラサキの個体数が多く、ゴマダラは比較的珍ですので、今回の撮影は素直に嬉しかったです。また、テングチョウも新羽化成虫が飛んでいました。普段はあまり真面目に撮らないですけど、暑さにうだるようにぐったり?静止したテングにも目を向けました。
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D5K-85VR、ISO=400, F10-1/320、-0.7EV、撮影時刻:11時37分

 この他、クジャクチョウ、イチモンジチョウも初見。タテハで賑やかな一日でした。早朝撮影したゼフについては、次回更新でご紹介しましょう。
by fanseab | 2010-06-13 20:28 | | Comments(14)
Commented by banyan10 at 2010-06-13 20:45
こちらの飛翔の方が生息地の環境として素晴らしいと思いますね。
天気が良過ぎると図鑑に適した撮影には難しいところがありますね。
オオムラサキの幼虫は立派ですね。
Commented by ヘムレン at 2010-06-13 23:39 x
オオミスジ・・・減ってきているのでしょうか。年々、出会うことが少なくなっているような・・。
発生初期の♂となると、今年みたいな発生が不順な年は難しいですね。お見事です!
テングも出始めましたか。昨日訪れたところでは、ボロボロの越冬個体がまだいました(^^;)。。
Commented by fanseab at 2010-06-14 07:26 x
BANYANさん、パスト連射での飛翔もそれなりに難しいです。ミスジは滑空飛翔が多いので、横から撮ると翅が見えないコマが多くて、意外と歩留低いのです。オオムラサキの幼虫は本当に巨大ですね。
Commented by fanseab at 2010-06-14 07:37 x
ヘムレンさん、オオミスジの個体数は減っているとは思いません。ただ林縁にじっとしているタテハではないので、撮影チャンスが限定されるのが辛い所です。その意味では発生木がポツンと生えているような高原の生息地のほうが撮りやすいと思います。
Commented by yoda-1 at 2010-06-14 12:51
数々のオオミスジ画像、素晴らしいです。
それぞれの画像に撮影時の苦労も滲みでている感じです。
いや~、図鑑の中だけかと思っていましたが、
オオミスジは実際にいるのですね。
山間の民家の梅・杏の木にいるとか言われても、
なかなか自力で発見できずにくやしい思いをしています。
Commented by chochoensis at 2010-06-14 15:37 x
=オオミスジ=・・・未だに満足のいく写真が撮影できないで居ます・・・山梨方面にも随分行っているのですが・・・コンクリートの写真・・・こういう角度で撮影したいです・・・。
Commented by himeoo27 at 2010-06-14 19:57
ゴマダラチョウの獣糞の吸汁シーン素敵です。
何故かこの蝶も未撮なので今シーズン写してみたいです。
Commented by fanseab at 2010-06-15 00:04 x
yoda-1さん、コメント有難うございます。
フワフワと飛び、グライダー滑空するミスジの仲間はお気に入りで
いつも写欲が沸いてきます。オオミスジの生息地は基本的に人家の近くで、一番撮影しやすいのが、長野の高原、それも人家にポツンと植えられたウメやスモモで発生しているパターンですね。甲府盆地は近場で便利ですけど、気温が高くて、撮影には厳しい面があります。
Commented by fanseab at 2010-06-15 00:06 x
chochoensisさん、オオミスジはオオムラサキの撮影時に良くみかけていたので、簡単に撮れるかと思ったら大間違いで、色々と苦労させられるミスジです。敏感なこのタテハをどう仕留めるのか?駆け引きがなかなか面白いのです。コンクリートでの吸水はタテハでは良くみかけます。この状況では比較的鈍感になってくれて助かりました。
Commented by fanseab at 2010-06-15 00:08 x
himeooさん、ゴマダラは小生、デジタルでは殆ど初めての撮影になります。ゆっくりと舞うゴマダラを追跡していたら、彼らの目的地に獣糞があった・・・という顛末です。獣糞をアップするのは気が引けますが、これも生態写真ですのでご勘弁を!
Commented by ダンダラ at 2010-06-15 09:48 x
オオミスジはなかなかきちんと撮りにくい蝶ですよね。
オオミスジの飛翔は生息する環境の雰囲気もよく出ていますね。
Commented by fanseab at 2010-06-15 21:25 x
ダンダラさん、ご指摘の通り、オオミスジは掴み所が無いと言うか、ビシッと撮らしてくれず、ストレスが溜ります。年1化なので余計チャンスがありません。飛翔はお褒め頂き有難うございます。梅の周囲を舞う雰囲気が出せたと思います。
Commented by べにしじみこむ at 2010-06-15 21:26 x
 こんにちは。奇麗なオオミスジ見せていただき有り難うございます。まだ見たことが無い蝶で、憧れです。でかい、とききますが。
 最後のテング、奇麗です。いい小枝にとまっていますね。
 触覚を奇麗にそろえているようですが、完全な休止状態だったのでしょうか。塑像のごとく撮りたいと狙っている蝶ですが、なかなか。こういうチャンスに巡り会いたいです。
Commented by fanseab at 2010-06-16 07:25 x
べにしじみこむさん、コメント有難うございます。コミスジなんかを見た後のオオミスジはまさしく巨大に感じられます。長野の高原の農家あたりで確実に見られるので、一度チャレンジしてみて下さい。テングが止まっているのは小枝ではなく、自転車のブレーキワイヤーのカバーなんです(^^; 結構活発に飛んで、このカバーから吸水しておりました。
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