黒系アゲハ春型を狙う(5月8日)
香港の記事で少し触れたように、今年、管理人はアゲハの撮影に力を入れようと思っています。ちょっと難しそうな理由とタテハが好きなこともあって、アゲハは敬遠してきたきらいがあります。しかし、東南アジアに棲む美麗なアゲハ類をきちんとものにするためには、国内産アゲハ類をそれこそきっちり撮る技量を磨かねばなりません。
さて、先ずは、渓谷沿いでミヤマカラスの春型でも狙ってみよう・・・と土曜日に、神奈川県最深部の渓谷に出向きました。昨年のロケハンでこの時期に咲くウツギのポイントが分かっていたので、そこに直行。現地7時30分着。天気は快晴で申し分ありません。ついでに吸水しそうな砂地ポイントに目星をつけ、そこに管理人特性の老廃体液トラップ(はやい話がXXです:笑)を撒きました。
待つこと暫し1時間、8時30分過ぎ、最初の黒いアゲハが登場。狙っていたウツギではなく、あろうことか、かなり丈の高いウツギで吸蜜を始めました。慌ててかけつけると、紛れもないミヤマカラスの♂でした。300mmでも厳しい距離ですので、以下トリミングでのご紹介です。 ++横位置画像はクリックで拡大されます++
D90-34(トリミング)、ISO=400, F11-1/1000、-1.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時31分
D90-34(トリミング)、ISO=400, F8-1/1000、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時31分
ミヤカラ♂を撮るのは、銀塩時代に北海道・千歳市郊外で♂をゲットして以来、15年振りでしょうか?それにしても吸蜜タイムはあっという間に終わってしまい、吸蜜を終えた♂は山腹を駆け上がり、山肌に消えていきました。もう少し接近戦で撮りたかった思いと悔しさで暫し林道に佇んでおりました。
それから10分後、今度は別の黒系アゲハが登場。今度は緩やかな飛翔のオナガアゲハでした。これまた低いウツギは好まず、相変わらず高い位置での吸蜜に難儀されられました。
D90-34(トリミング)、ISO=400, F7.1-1/1600、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時42分
D90-34(トリミング)、ISO=400, F7.1-1/1600、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時47分
撮影後、気がつきましたが♀でした。♀は銀塩時代を通して初体験でとても嬉かったですね。この後、この♀は登場しますが、ウツギには目もくれません。仕方なく、300mmで強引に飛翔を狙い、何とか1枚ゲットできました。
D90-34(トリミング)、ISO=400, F7.1-1/1600、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:9時21分
脚にウツギの白い花粉が付いているのがご愛嬌です。結局、10時を過ぎても状況は変わらず吸蜜個体はゼロのまま。おまけに11時前から雲が出て陽が翳り出したので、吸水も期待できないと判断し、このポイントは撤収。その他のポイント開拓に注力しました。ウロチョロしてツツジが良さげに咲く好ポイントを発見したのが収穫でした。転戦の過程では渓谷沿いに多数のツマキチョウ♂をみかけました。曇り時々晴れの空模様で、陽が差すと、吸蜜に熱心でしたので、何とか今シーズン初めて、ツマキ吸蜜画面をゲット。
D90-34、ISO=400, F7.1-1/3200、-1.7EV、撮影時刻:10時05分
D5K-85VR、ISO=200, F10-1/1000、-1.0EV、撮影時刻:13時08分
1枚目は管理人初体験のムラサキケマンでの吸蜜。紫系花弁とツマキのコラボも綺麗ですね。お次はタンポポとのツーショット。定番と言えば定番ですが、管理人が撮影したこの絵柄としては一番出来の良いショットになりました。
さて、今回初めて力こぶを入れて取り組んだアゲハ撮影。想像通りの難しさでした。どうやら朝一番、彼らの活動の初期に吸蜜タイムがあるのは理解できましたが、その後の活動パターンが未だ読めません。吸蜜を狙うには午後何時頃にピークがあるのか?また吸水を好む時間帯は?等々、彼らの生態をもう少し見極めないといい画像は無理ですね。しかし、とてもチャレンジし甲斐のある対象だと思いました。
また、ツマキを撮影しながら探索の過程で、ウスバシロの好ポイントを偶然発見し、暫くウスバシロと遊んでみました。こちらは次回の更新で。
さて、先ずは、渓谷沿いでミヤマカラスの春型でも狙ってみよう・・・と土曜日に、神奈川県最深部の渓谷に出向きました。昨年のロケハンでこの時期に咲くウツギのポイントが分かっていたので、そこに直行。現地7時30分着。天気は快晴で申し分ありません。ついでに吸水しそうな砂地ポイントに目星をつけ、そこに管理人特性の老廃体液トラップ(はやい話がXXです:笑)を撒きました。
待つこと暫し1時間、8時30分過ぎ、最初の黒いアゲハが登場。狙っていたウツギではなく、あろうことか、かなり丈の高いウツギで吸蜜を始めました。慌ててかけつけると、紛れもないミヤマカラスの♂でした。300mmでも厳しい距離ですので、以下トリミングでのご紹介です。 ++横位置画像はクリックで拡大されます++
D90-34(トリミング)、ISO=400, F11-1/1000、-1.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時31分
D90-34(トリミング)、ISO=400, F8-1/1000、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時31分
ミヤカラ♂を撮るのは、銀塩時代に北海道・千歳市郊外で♂をゲットして以来、15年振りでしょうか?それにしても吸蜜タイムはあっという間に終わってしまい、吸蜜を終えた♂は山腹を駆け上がり、山肌に消えていきました。もう少し接近戦で撮りたかった思いと悔しさで暫し林道に佇んでおりました。
それから10分後、今度は別の黒系アゲハが登場。今度は緩やかな飛翔のオナガアゲハでした。これまた低いウツギは好まず、相変わらず高い位置での吸蜜に難儀されられました。
D90-34(トリミング)、ISO=400, F7.1-1/1600、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時42分
D90-34(トリミング)、ISO=400, F7.1-1/1600、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時47分
撮影後、気がつきましたが♀でした。♀は銀塩時代を通して初体験でとても嬉かったですね。この後、この♀は登場しますが、ウツギには目もくれません。仕方なく、300mmで強引に飛翔を狙い、何とか1枚ゲットできました。
D90-34(トリミング)、ISO=400, F7.1-1/1600、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:9時21分
脚にウツギの白い花粉が付いているのがご愛嬌です。結局、10時を過ぎても状況は変わらず吸蜜個体はゼロのまま。おまけに11時前から雲が出て陽が翳り出したので、吸水も期待できないと判断し、このポイントは撤収。その他のポイント開拓に注力しました。ウロチョロしてツツジが良さげに咲く好ポイントを発見したのが収穫でした。転戦の過程では渓谷沿いに多数のツマキチョウ♂をみかけました。曇り時々晴れの空模様で、陽が差すと、吸蜜に熱心でしたので、何とか今シーズン初めて、ツマキ吸蜜画面をゲット。
D90-34、ISO=400, F7.1-1/3200、-1.7EV、撮影時刻:10時05分
D5K-85VR、ISO=200, F10-1/1000、-1.0EV、撮影時刻:13時08分
1枚目は管理人初体験のムラサキケマンでの吸蜜。紫系花弁とツマキのコラボも綺麗ですね。お次はタンポポとのツーショット。定番と言えば定番ですが、管理人が撮影したこの絵柄としては一番出来の良いショットになりました。
さて、今回初めて力こぶを入れて取り組んだアゲハ撮影。想像通りの難しさでした。どうやら朝一番、彼らの活動の初期に吸蜜タイムがあるのは理解できましたが、その後の活動パターンが未だ読めません。吸蜜を狙うには午後何時頃にピークがあるのか?また吸水を好む時間帯は?等々、彼らの生態をもう少し見極めないといい画像は無理ですね。しかし、とてもチャレンジし甲斐のある対象だと思いました。
また、ツマキを撮影しながら探索の過程で、ウスバシロの好ポイントを偶然発見し、暫くウスバシロと遊んでみました。こちらは次回の更新で。
by fanseab
| 2010-05-09 21:46
| 蝶
|
Comments(20)
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6422j-nozomu2 at 2010-05-09 22:33
天候にも左右されると思いますが、アゲハは午前9時前に1回目の吸蜜タイムがあるようです。春型ミヤカラの吸蜜写真エエですね。私ね、夏型しか撮影したことがありません。縦位置オナガアゲハのアングルが凄く尾状が長く見えて面白いです。
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愛野緑
at 2010-05-09 23:56
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1枚目のミヤカラとてもインパクトがあり素敵です。こんなの撮りたいです。
オナガアとウツギの白黒対比の露出もアゲハがつぶれていなくて良いですね。ストロボを使うのがコツでしょうか?私の場合、だいたい黒つぶれでダメです。
今年は習得したいです。
オナガアとウツギの白黒対比の露出もアゲハがつぶれていなくて良いですね。ストロボを使うのがコツでしょうか?私の場合、だいたい黒つぶれでダメです。
今年は習得したいです。
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kmkurobe
at 2010-05-10 00:28
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うーん・・・・唸るばっかりですな・・・・・計算去れ尽くした撮影には敬服の限りです。
こりゃまいった・・・・恐れ入りました。早速データを参考にさせていただきます。
こりゃまいった・・・・恐れ入りました。早速データを参考にさせていただきます。
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fanseab
at 2010-05-10 07:20
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ノゾピーさん、ミヤカラ、本当は85mmマクロで至近距離から…なんて妄想しながら出かけたんですが、見事にフラれました。でも何とか姿をカメラに収めることができました。吸蜜タイムはご指摘の通りなので、チャンスはかなり限定されますね。
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fanseab
at 2010-05-10 07:30
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愛野緑さん、コメント有難うございます。ミヤカラは後翅裏面の白帯を表現したくて、苦戦しました。撮影アングルが限定されますので、横向きのショットが唯一このコマだけでした。ストロボの件、ウツギを白飛びさせずに黒系アゲハの翅の質感描写をするには必須と思います。ただ照射条件設定には苦労させられました。
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fanseab
at 2010-05-10 07:40
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kmkurobeさん、今回の撮影はそれなりに計画を立てて臨みましたが、アゲハの行動パターンは予測不可能で混乱しました。アザミに来るオナガ♂の場合は探♀しながら、周期的に吸蜜に訪れてくれますが、どうやら雌は全く別の行動パターンを取るようです。
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banyan10 at 2010-05-10 09:25
やはり黒系アゲハはストロボ使った方がいいのでしょうか。
オナガはなかなか気に入った写真が撮れないので、今年はストロボを活用しようかと考えています。
数日前はまだ未発生でしたが、こちらでもそろそろ良さそうな時期です。
オナガはなかなか気に入った写真が撮れないので、今年はストロボを活用しようかと考えています。
数日前はまだ未発生でしたが、こちらでもそろそろ良さそうな時期です。
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ヘムレン
at 2010-05-10 21:20
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ウツギの白と黒いアゲハ・・・綺麗ですね。
写真としては、けっこう難易度が高そうですが、とても綺麗に撮れていますね。さすがです。
こんな風にとって見たいものです。ストロボの効果もあるのでしょうね。素晴らしいです(^^)
写真としては、けっこう難易度が高そうですが、とても綺麗に撮れていますね。さすがです。
こんな風にとって見たいものです。ストロボの効果もあるのでしょうね。素晴らしいです(^^)
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himeoo27 at 2010-05-10 21:59
オナガアゲハ、ツマキチョウには昨日かなり接近出来ましたがこのように綺麗には撮れませんでした。流石ですね!
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fanseab
at 2010-05-10 23:52
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BANYANさん、ストロボが必須かどうかは状況により異なると思います。燦燦と陽光が射すツツジに集う黒系アゲハにはストロボは不要で、自然光で撮るべきかなと・・・。一方、今回はウツギの花弁が日光で強く反射し、アゲハはその日陰にぶら下がるように吸蜜していたので、ウツギとアゲハを双方露出バランスを取るため、ストロボ照射は必須でした。
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fanseab
at 2010-05-10 23:56
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ヘムレンさん、こんばんは。この花と黒系アゲハは撮影難易度高いです。撮影に使用した300mmは手ブレ防止機能がないので、余計撮影条件が限定されてしまうので、苦労しました。またストロボ照射をコントロールするボディ側の設定に一部問題があることを発見して修正しましたので、これからは少し楽になりそうですが・・・。
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fanseab
at 2010-05-10 23:59
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himeooさん、いつもコメント有難うございます。オナガアゲハは久しぶりの撮影で、しかも♂と行動パターンが違うので接近戦に持ち込むことができず、苦労しました。貴殿が撮影されたように♂が吸水に来てくれることを期待したのですが、天候が悪化して叶いませんでした。一方、比較的低温が幸いしてツマキは比較的おとなしくモデルになってくれたようです。
去年、高い位置のウツギの花で吸蜜するアゲハ類の撮影でストロボの必要性を痛感しました。
なんとなく午前中はウツギで吸蜜、昼頃ツツジやアザミで吸蜜、午後は地面で吸水というイメージがありますが、よく考えると、毎年探索するコースの各ポイントと通過時間帯がたまたまそうなっていただけだと気付きました。
なんとなく午前中はウツギで吸蜜、昼頃ツツジやアザミで吸蜜、午後は地面で吸水というイメージがありますが、よく考えると、毎年探索するコースの各ポイントと通過時間帯がたまたまそうなっていただけだと気付きました。
こんにちは、Ganeshaです。
300mmでトリミングしても、デジイチだとここまで撮れるんですね。
> 神奈川県最深部の渓谷
今月は22日と28日しか出撃機会がないので、22日に西丹沢(世附川・中川川・玄倉川のどこか)へ出掛けようかと思っていたのですが、22日ではもう遅いでしょうか?
> ロケハン
ロケハン。なるほどー、事前準備が大事なのですね。
私の場合、毎回行き先を変えて自爆してるので、今年は丹沢に通ってポイント開拓しようかな。(東名一本で近いし)
300mmでトリミングしても、デジイチだとここまで撮れるんですね。
> 神奈川県最深部の渓谷
今月は22日と28日しか出撃機会がないので、22日に西丹沢(世附川・中川川・玄倉川のどこか)へ出掛けようかと思っていたのですが、22日ではもう遅いでしょうか?
> ロケハン
ロケハン。なるほどー、事前準備が大事なのですね。
私の場合、毎回行き先を変えて自爆してるので、今年は丹沢に通ってポイント開拓しようかな。(東名一本で近いし)
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fanseab
at 2010-05-11 07:26
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furuさん、貴重なコメント有難うございます。なるほど一日の行動パターンはそうなっているのですか?ただ訪れたポイントに残念ながらアザミが無く、次回はツツジでの吸蜜を狙いたいです。
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fanseab
at 2010-05-11 07:38
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Ganeshaさん、この300mmレンズは高解像度なので、トリミングでも絵に破綻が来ないのは有難い点です。西丹沢の22日の時期については、狙う種類で適期かどうか違うでしょうね。ミヤカラだと、そろそろ♀の時期かもしれません。ロケハンと言うか、定点観察でじっくり観察すると、良いポイントを自力開拓できて面白いと思います。
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cactuss at 2010-05-11 22:43
今は春型のアゲハの時期なのについついギフチョウ撮影に浮気してしまいます。すばらしい写真に感動です。今週末こそはちゃんと春型のきれいなアゲハをねらいたいと思います。
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fanseab
at 2010-05-12 07:19
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cactussさん、ギフやヒメギフの魅力は格別ですから、通常アゲハが後回しになるのは仕方ないですね。小生もギフ撮影の誘惑を振り切って、今シーズントライしています。Papilio属は多様な種類があって、ギフの行動パターンとはかなり異なるので、撮影のチャンスがいつ訪れるのか?予測不可能な難しさがありますね。でも、頑張ってみたいと思います。
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yoda-1 at 2010-05-14 18:21
ミヤマカラスアゲハ春型の撮影は、YODAの宿願なので、
すごく羨ましいです。
チョウ道で、吸蜜してくる樹木のあるポイントをフィールドで見つけることが大切なのでしょうね。
自宅からどの渓流も遠いので、なかなかそのような場所がなくて困っているのですが、この綺麗な画像を見て、泣き言を言っている場合でないことを痛感しました。
すごく羨ましいです。
チョウ道で、吸蜜してくる樹木のあるポイントをフィールドで見つけることが大切なのでしょうね。
自宅からどの渓流も遠いので、なかなかそのような場所がなくて困っているのですが、この綺麗な画像を見て、泣き言を言っている場合でないことを痛感しました。
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fanseab
at 2010-05-14 22:30
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yoda-1さん、ミヤカラ春型は元々個体数がそれほど多くないのと、生息地が渓谷沿いで撮影チャンスが少ない点が厳しいですね。この日も天候の関係で撮影はワンチャンスしか無く、奇跡的に見れるコマが切取れました。何とか後翅裏面の白帯を写し撮れてホッとしています。