探蝶逍遥記

房総のルーミス探索:Part2-2(11月15日)

 この日、到着して真っ先に確認したのは、前回のルーミス探索で越冬ポイントになるだろうと睨んだ葉。                 ++横位置画像はクリックで拡大されます++      
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D90-VR84@400mm、ISO=640, F9-1/320、-0.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:8時24分

 主の姿はありませんでした。その周辺も坊主。どうやらまだ本格的な越冬態勢に入らず、各個体は離散して休息している可能性があります。前の記事でご紹介したように、この日は風が強く、開翅しようとしても、すぐに翅を閉じる状況が続きました。そこを逆手に取って、何とかベタ閉翅を期待したのですが、これまた難物で風に揺れる個体に一苦労。やっと撮影できたのがコレ。
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D90、ISO=500, F13-1/800、-1.3EV、撮影時刻:10時21分

 前翅を完全に後翅に隠し、触角をピンと前方に伸ばす不活発モードです。実はこの画像を撮影しながらピントに悩みました。何回撮影しても、翅(裏面)にピントが来ないのです。念のため複眼を見ると、ここにはピンが来ています。「変だなぁ~」と思いながら、別の閉翅画像を撮影。
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D90、ISO=400, F9-1/1600、-1.3EV、撮影時刻:13時07分

 こちらは前翅を少し引き上げてベタ閉翅画像としては満足できるものになりました。この絵を見てようやくピントの疑問が解けました。直前の画像をご覧になると分る通り、前翅裏面は比較的平滑なのに対し、ルーミスの後翅裏面は微妙に「毛羽立った」構造なのです。つまり、前翅を畳んだ状態で合焦させようとするとピンの山を探すのが難しく、混乱を来たしたと推測しました。これまでシジミチョウの撮影も含めてこんな経験は初めてです。恐らく羽化直では後翅裏面ももっと平滑な構造なのでしょうが、羽化後の時間経過と共に荒れてくるのかもしれません。

 お次は広角画像。これも風が強くて一苦労。脚立に登り、theclaさんに枝を手繰り寄せて頂き、枝先の揺れを止めながらの撮影でした(^^;;
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D40-24、ISO=400, F10-1/500、-1.7EV、外部ストロボ、調光補正1/32、撮影時刻:12時37分

 同じ広角でこちらはムラシの♂のベタ開翅。
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D40-24、ISO=200, F7.1-1/640、-0.7EV、外部ストロボ、調光補正1/32、撮影時刻:12時51分

 折角鮮度の良い個体だったのに、露出設定ミスでムラシの紫色の再現性がちょっとおかしいです。どうもムラシ♂とは相性が悪いようで、いい絵になりません。

 さて、ルーミスが降臨するまでは、梢の上をチラチラ飛ぶのを見上げるばかりなので、暇で仕方ありません。それではと90mmマクロで飛翔に挑戦。それほど不規則な飛び方ではないので、何とかトリミングでルーミスっぽい姿を写し止めることに成功。
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D90(トリミング)、ISO=800, F3.2-1/2500、-1.3EV、撮影時刻:13時37分

 また、午後になると陽射しの位置が変わるので、ルーミスが降臨する位置も変化していきます。14時近くになって、最初にご紹介したアラカシの株の一部に陽射しが差し込むようになり、ここで開翅するルーミスを撮影。
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D90-VR84@400mm、ISO=800, F5.6-1/2500、-1.3EV、撮影時刻:13時41分

 ここでも猛烈な風に一苦労。そのうち、風が収まった頃、この葉上の陽射しも翳りだし、ルーミスも翅を閉じて、触角を前方に伸ばした休眠モードに入りました。
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D90-VR84@400mm(トリミング)、ISO=500, F9-1/400、-1.7EV、外部ストロボ、撮影時刻:13時49分

 この葉、これまでブログ仲間が見出している所謂「枯葉ベッドの法則」に従っているようで、一部が枯れた葉の「緑と枯れた部分の境界」に静止している点に注目したいと思います。この撮影後、撤収したため、この個体がここで夜を明かしたのかどうか?定かではありません。ただ、管理人の直感では、ここがベッドになったような気がします。一度夕暮れ時まで粘って、ルーミスの日間活動の終盤戦をじっくり観察したいものです。

 なお、ルーミス広角画像、ムラサキシジミ♂のベタ開翅画像はD40用SDカードがPC読み込み中にクラッシュして涙を飲みました。Rescueソフトで何とか復旧させたのですが、今度は、何とミラーサーバーのHDDがクラッシュ。RAID1対応で何とかもう1台のHDDは生き残っている状態。以前、CFカードでも同様な事故があって、嫌な思い出があるのですが、記録媒体の信頼性を気にしながらの撮影は困りますね!

 最後になりますが、ご一緒したTさん、Oさん、theclaさん、cactussさん、Yさん、当日はお疲れ様でした。またどこかで撮影をご一緒しましょう! <了>
by fanseab | 2009-11-23 20:37 | | Comments(12)
Commented by kenken at 2009-11-23 21:43 x
枯葉ベッドの法則は紀伊半島でも当てはまりますね。
まずここで世を越したと推測されます。
幸い、私は、記憶媒体の不具合に遭遇していませんが、う~む、これは結構気を使いますねぇ~SDカードはCFに比べると薄いですし、物理的にクラッシュし易いのでしょうかねぇ~
1つ前の記事の絵は、ノン・ストロボとのことでしたが、この記事の4枚目の翅表と翅裏画像もノン・ストロボですか?えぇ色出てますね。
Commented by thecla at 2009-11-23 21:43 x
確かにルーミス裏面は思いのほか失敗画像が多くなるような気がしていましたが、納得です。
記録媒体のクラッシュは、必ずあるものと思ってリスクマネジメントが大事だと頭ではわかっているのですが中々難しいですよね。
それと不思議なものでなんで当る時には続けて当るのでしょうか。いっそのこと宝くじでもいかがでしょうか。
私も先日来ロト6を少し買っていますが、もちろん当りません(爆)
Commented by maeda at 2009-11-24 05:48 x
千葉のルーの裏面は白いですが、山口の個体には黒い物がおり、これまたなかなか面白いです。私にとってももっと遠くなるので行けません。
Commented by fanseab at 2009-11-24 07:04 x
kenkenさん、貴殿も枯葉ベッドを紀伊半島でご覧になりましたか、PCのクラッシュも怖いですけど、今回も冷や汗かきました。4枚目の広角は被写体ブレ予防の意味も兼ねてストロボを焚きました。
Commented by fanseab at 2009-11-24 07:10 x
theclaさん、個体差もありますが、ルーの裏面はザラザラ感があるように感じました。立て続けに起きたメディアのクラッシュには参りました。確かに宝くじを買えば大当たりしたかも(半分冷や汗)。
Commented by fanseab at 2009-11-24 07:16 x
maedaさん、来年は是非ここでオフ会をやりましょう。小生は各地のルーの個体変異に詳しくないですが、裏面が黒い個体も見てみたいです。
Commented by ダンダラ at 2009-11-24 13:25 x
データ復旧、良かったですね。
ルーミスの飛翔はいいですね。
私もチャレンジしましたが、300で狙ったせいかかすりませんでした。
ルーミスの毛深さについては、2006/1/18の拙ブログでも言及していますが、年1化のルーミスが冬に備えるための衣装ではないかと思っています。
Commented by clossiana at 2009-11-24 20:18
例のアラカシに主はいなかったものの後ではそこへ飛来した個体が見られたと解釈して良いのでしょうか?あの個体は仰られておられますように触覚を前方に伸ばしていますから、そこでそのまま休眠モードとなったのでしょうね。そうだとすると最後はそこがたまり場になる可能性が大きいですね。私もムラツが一段落したら行ってみます。今から楽しみです。
Commented by fanseab at 2009-11-24 21:33 x
ダンダラさん、先程貴ブログも拝見しました。流石いい色出ていますね。データ復活は冷や汗かきました。飛翔は少し遠かったんですが、上手くかすりました。ルーミス裏面構造に関する貴ブログ2006年の記事、見逃しておりました。
Commented by fanseab at 2009-11-24 21:41 x
clossianaさん、あのアラカシの木には多数の「枯葉ベッド」候補があります。恐らく本格的な冬眠の直前の時期に午後の陽射しが差し込む葉が最終的に選択されるのではないでしょうか?千葉のムラツもボヤボヤすると観察できる個体数が減りそうですが、なかなか時間が取れません。
Commented by cactuss at 2009-11-24 22:55
メモリーのクラッシュは困りますね。
閉翅の写真は風が強く、ブレブレでピントを意識する事もありませんでした。
飛翔写真を撮っている姿を見ましたが、あの短時間で、ちゃんと写っているとはすごいですね。
Commented by fanseab at 2009-11-24 23:25 x
cactussさん、メモリーもさることながらミラーサーバーが行かれたのには、ショックでした。閉翅のピンボケは最初、風の影響と思っていましたが、翅の構造によるものと理解するのに時間がかかって無駄なコマを捨てたようです。飛翔はもともと90mmで練習をスタートしたので、意外と歩留まりは良いのです。
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