探蝶逍遥記

阿蘇山麓遠征(5月2日-6日): その(4)オオルリシジミ吸蜜・吸汁

 遠征前にWEBでオオルリを検索して出てくる画像をチェックしたのですが、訪花や吸蜜シーンはあまり見かけませんでした。しかし、現地でじっくり観察していると、彼らの吸蜜場面を確認できました。牧草の生えているような草原での吸蜜源はかなり限定されます。最初は赤紫色のマスミレ?(同定自信ありません)での吸蜜シーン。   ++いずれの画像もクリックで拡大されます++   
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D90, ISO=200, F11-1/640、-1.3EV、撮影時刻:5月2日13時20分

 この個体は恐らく♂。吸蜜時間は数秒と極めて短く、さらに、このスミレの花弁は地表スレスレに出ているので、撮影に難儀しました。スミレと並んで、貴重な吸蜜源になっていたのが、ウマノアシガタ(キンポウゲ)の黄色い花弁。ただ、吸蜜時にクルクルと吸蜜角度を回転するのと、強い風に悩まされました。
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D90, ISO=400, F11-1/640、-1.3EV、撮影時刻:5月6日8時31分
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D90, ISO=200, F13-1/1000、-1.3EV、撮影時刻:5月6日11時07分

 最初は♂。朝方、開翅日光浴で十分体を温めると、すぐに吸蜜行動に移行することが確認されました。この時点ではまだ飛翔速度が緩いので、吸蜜場面を追跡するのも比較的楽です。お次は♀。開翅吸蜜シーンは性別判定が楽ですね(^^) オオルリのブルーとキンポウゲのイエローのコラボは本当にフォトジェニック! もう少し前方から写しこみたかったです。♀の場合は、産卵→休息(開翅日光浴もしくは吸蜜)→産卵のサイクルを繰り返すので、その周期を推測すると吸蜜シーンに巡りあえることが楽です。しかし、有毒のクララで育つオオルリが、これまた有毒植物のキンポウゲから吸蜜するのも興味深い事実です。

 さて、ひとしきり活発になった♂は時折、地面に降りて吸汁(吸水?)する行動も観察されました。最初は開翅吸汁シーン。
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D90, ISO=200, F13-1/800、-1.3EV、撮影時刻:5月6日11時36分

 この個体の前翅頂はやけに尖っていますね。1頭が吸汁していると、次第に他の個体も何故か引寄せられるようで、集団吸汁シーンも観察されました。最初は4頭集団。
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D40-24, ISO=200, F9-1/400、-1.3EV、外部ストロボ、調光補正1/32、撮影時刻:5月6日11時36分

 お次は9頭集団。
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D40-24, ISO=200, F4-1/2500、-1.0EV、撮影時刻:5月6日11時36分

 最大で12頭集団まで観察されました。最後の絵をご覧になると、♂個体サイズ差のバリエーションがご理解頂けると思います。左から3頭目は将に「大瑠璃シジミ」でしょうが、一番右端の個体はルリシジミ並ですね。

 次回は求愛・交尾編です。ご期待ください。
by fanseab | 2009-05-16 18:54 | | Comments(14)
Commented by kmkurobe at 2009-05-16 21:32
うーんこのような集団吸水の絵がオオルリシジミにあるとは思いませんでした。すごいな・・・・・
こちらの発生は20日過ぎになりそうです。
Commented by thecla at 2009-05-16 21:44 x
オオルリの集団吸水なんて初めて見ますよ。
阿蘇のオオルリ、一度は行って堪能したいものです。
Commented by furu at 2009-05-16 21:58 x
集団吸水は阿蘇ならではですね。広角の吸水が素晴らしいです。
長野で撮っただけでは片手落ちで、九州まで行かなくてはいけないと思わせる絵です。
Commented by maeda at 2009-05-17 07:04 x
個体数が多い場所ならではの集団吸水ですね。
こんなの見たことないです。
阿蘇の保護活動は順調のようです。
Commented by fanseab at 2009-05-17 08:38 x
kmkurobeさん、オオルリの集団吸水(吸汁)シーンは以前にも雑誌で見たことがありました。他の蝶と同様に吸水中は結構鈍感になりますね。そちらではもうそろそろなのですね。斑紋変異、特に♀の黒斑点の発達具合とか、比較してみたいので、記事更新を期待しております。
Commented by fanseab at 2009-05-17 08:41 x
theclaさん、到着初日当初は個体数がとても少なく、ご案内いただいたnomusanも心配する状況で、とても集団吸水を期待できる感じではありませんでした。その後、2日間で急激に発生したようで、最終日に、相当数の集団を観察することができました。阿蘇のオオルリ、是非一度!
Commented by fanseab at 2009-05-17 08:43 x
furuさん、コメント有難うございます。集団吸水の絵は構図が難しいですね。帰宅してから、コンデジ広角でも撮るべきだったと反省しております。阿蘇のオオルリ、furuさんがどう切り撮るか?期待したいです。
Commented by fanseab at 2009-05-17 08:46 x
maedaさん、貴殿が撮影された頃と恐らく状況変化はなく、保全活動は順調だと思います。現地のポイントでは監視人が相当頻繁に巡視活動もしており、地域で活動が根付いているように思います。集団吸水する場所は限定されており、そこをどうして彼らが好むのか?まだ不明な点が多いですね。
Commented by nomusan at 2009-05-17 09:52 x
う~ん・・・・・今まで吸水は見たことありましたが、恥ずかしながら花での吸蜜は見たことありませんでした。今まで何を見ていたのやら・・・・(笑)。
ここ数年は本当に季節のご挨拶で、せいぜい30分くらいで切り上げておりました。来年は吸蜜画像に挑戦です(笑)。
Commented by clossiana at 2009-05-17 12:15
やはり、何といっても蝶は花での吸蜜シーンが一番きれいですね。色々な場面に出会えるのも個体数が多いからでしょうから、こうして沢山の個体の健在ぶりが確認出来て嬉しいです。10年以上見ていませんので、またいつか行ってみたいです。
Commented by fanseab at 2009-05-17 13:43 x
nomusan、開翅に注力していると、逃げられて画像チェックをしている間に吸蜜・・・のパターンが多かったように思います。ある程度開翅場面を押さえて、余裕が出てから吸蜜シーンに目が行くようになりました。やはり、今回は撮影時間に余裕があったので、様々な生態に目を配る心の余裕もありましたね。
Commented by fanseab at 2009-05-17 13:45 x
clossianaさん、10年前以上に撮影されていたのですね。ご指摘の通り、保全活動の成果で沢山の個体数に恵まれて、楽しく撮影ができました。吸蜜シーン、小生は下手糞なので、欲が出ますが、このシジミの吸蜜時間が短くて苦労しました。
Commented by chochoensis at 2009-05-18 06:43
fanseabさん、=オオルリシジミ=の集団吸水・・・凄いシーンですね・・・初めて拝見しました・・・圧倒されて声も出ません、すばらしいです!!!
Commented by fanseab at 2009-05-18 07:04 x
chochoensisさん、シジミは集団吸水する種と、しない種に分かれますね。オオルリはゴマに近縁な仲間ですがゴマの集団吸水画像は見たことありません。逆に全くかけ離れたルリやスギタニで集団が形成されるのも不思議です。
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