探蝶逍遥記

北ボルネオ・キナバル遠征記:(9)キチョウ&その他のシロチョウ

 トガリシロチョウをご紹介した7月30日の記事の後、シロチョウシリーズの残りをアップし忘れていました(^^;;

 遠征先でいつも管理人を悩ませるキチョウの仲間(Eurema属)です。スンダランドのキチョウ群の同定に、名著、「塚田図鑑(Vol.2)」は必須です。しかし塚田図鑑を使っても完璧とは言えません。キチョウの場合は季節変異(乾季型・雨季型)、亜種間変異、個体変異が著しいので、専門家でないと、正直同定は厳しいのが実情。今回も相当に苦労した割には自信ありません。詳しい方がおられたらご指摘ください。なお今回記事に登場するシロチョウは全てポーリン温泉近傍での撮影です。

 最初はEuremaではないけど、和名の括りでムモンキチョウ(Gandaca harina elis )。吸水と飛翔シーンです。        ++いずれの画像もクリックで拡大されます++  
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D70, ISO=200, F8-1/800、-0.3EV、撮影年月日・時刻:2008年5月3日、10時58分
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D40-10.5-X1.4TC(トリミング), ISO=800, F2.8-1/4000、-1.3EV、外部ストロボ、調光補正1/4、撮影年月日・時刻:同上、12時04分

 北タイでは証拠写真止まりだったので、少し拘っての撮影。ボルネオ産亜種(ssp. elis)
は北タイ産(ssp. burmana)よりやや大きく、前翅端が若干鋭角になるようです。Euremaを見た後では、翅が大変淡く感じられます。お次はおなじみのキチョウ(ミナミキチョウ:Eurema hecabe hecabe )。
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D70, ISO=400, F11-1/250、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2008年5月3日、8時04分

 活動を開始する前に休息している情景です。さらにニケビレイキチョウ(E.necevillei)の吸水シーン。
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D70, ISO=320, F9-1/400、撮影年月日・時刻:2008年5月3日、8時09分

 裏面の斑紋および裏面に透けてくる表翅の斑紋で何とか本種と同定しましたが、チョッピリ自信ありません。もしニケビレイだとしたら、管理人にとって初体験種で嬉しい限りです。

 キシタシロチョウ(Cepora iudith hespera)はやや小型ですけど、裏面の黄色はパンチが効いて、小気味の良いシロチョウです。閉翅での休息と飛翔シーン2枚を貼りましょう。
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D70, ISO=400, F10-1/200、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2008年5月2日、11時48分
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D40-1855@18mm(トリミング), ISO=800, F9-1/3200、-1.3EV、外部ストロボ、調光補正1/4、撮影年月日・時刻:2008年5月2日、11時18分
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D40-10.5-X1.4TC(トリミング),, ISO=800, F7.1-1/2500、-2.0EV、外部ストロボ、調光補正1/4、撮影年月日・時刻:2008年5月2日、14時32分

 飛翔画像からお分かりのように、渓流沿いが大好きで、頻繁に吸水に訪れていました。一方、アサギシロチョウ(Pareronia valeria lutescens )♂は誠に撮影しずらいシロチョウです。吸水に訪れる機会もなく、高速で訪花吸蜜する時が唯一の撮影チャンス。南ベトナムでも吸蜜シーン撮影はおろか、飛翔シーンも全く撮影できなかったことを思い出しました。吸蜜はギフチョウのスミレ吸蜜シーン同様、ほんの2-3秒で終了するので、MF合焦を基本とする管理人には大変厳しいのです。そこで今回は、訪花の合間にやや飛翔速度を緩めるタイミングを狙って飛翔画像に絞ってトライし、何とか一枚ものにすることができました。前ピンですが、良しとしましょう(^^;;
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D70, ISO=640, F4.5-1/1250、-0.7EV、撮影年月日・時刻:2008年5月3日、13時08分

 ♂の斑紋は明らかにParanticaTirumara属のマダラチョウに擬態しています。しかし、マダラチョウと対極にある、猛スピードで飛ぶこの蝶に騙されることはまずないでしょう。(次回に続く)
by fanseab | 2009-01-23 23:12 | | Comments(10)
Commented by maeda at 2009-01-24 16:22 x
翅が透けたシルエットのキチョウ、これ良いですね。
とってもお気に入りです。
Commented by 6422j-nozomu2 at 2009-01-24 19:16
なかなか面白いテーマです。キチョウの仲間、多分全世界では3桁はいくのでしょうか?同定は二の次。美しいシーンが一番ですものね。
Commented by fanseab at 2009-01-24 20:26 x
maedaさん、貴殿お好みの人工物から吸蜜するシーンです。どうも、この袋には糖分かミネラル成分が入っていたようでして、このキチョウのみならず、多数のシロチョウが群れていました。表翅が透けてくるシルエット画像なので、同定作業がはかどりました。
Commented by fanseab at 2009-01-24 20:29 x
ノゾピーさん、こんばんは。キチョウ類は結構敏感なので、撮影に苦労しますね。さらに撮影後の同定にまたまた苦労します(^^;; 仰る通り、派手な模様が多い東南アジアのシロチョウ類の中では、単純な模様のなかに美しさのある蝶です。
Commented by otsuka at 2009-01-25 10:31 x
キチョウの仲間の同定は、特に南方では大変のようですね。私には種はわかりませんが、翅の地色や紋がいろいろで、写真を拝見しているだけでも楽しくなってきます。
Commented by fanseab at 2009-01-25 21:14 x
otsukaさん、キチョウはどれも良く似た斑紋なので、飛んでいる姿形だけでは、同定が厳しいですね。ですから、時々和歌山県南部あたりで報告されているホシボシキチョウ(E.brigitta)とかも、よく注意していないと見逃す可能性が高いのです。仰る通り、派手な色使いの仲間は特徴があるので、楽しみですし、また同定も容易ですね。
Commented by thecla at 2009-01-25 22:28 x
キチョウの仲間は野外では私にはとても同定できそうに無いので、つい派手なシロチョウ類に目がいってしまいます。
南の強い日差しに派手なシロチョウ、う~ん、行ってしまいたくなります。
Commented by fanseab at 2009-01-26 07:24 x
theclaさん、キチョウの中には、殆ど真っ黒の種もいますが、他は似たような班紋で厄介です。飛び跳ねるように、強い陽光の下を駆け抜ける熱帯のシロチョウは撮影者の気分を高めてくれますね。
Commented by カオヤイ at 2009-01-26 10:15 x
こんにちは、
種名、僕がわかったのは最初と最後の蝶だけです(笑!
アサギシロチョウ、
よく見かけますが中々止まりませんね。
僕も何十回とみて、吸蜜の写真が撮れたのは2回だけ!
Commented by fanseab at 2009-01-27 00:27 x
カオヤイさん、こんばんは。
アサギシロ、本当に止まりませんね!スラウェシで唯一、大型のアサギシロを捉えた時も中途半端でストレスが溜まりました。一度、きっちりとした吸蜜画像を撮りたいのですが・・・・
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